ニッと笑った相良くんは、私の結んだ髪を指差した。
火曜日と木曜日は髪ゴムを忘れて括っていなかった。

「…………」
 
おそらく「それ、いやだ」って言っても、やめないタイプだろう、この男は。

なんだか怒ることが無駄な気がして、
「彼氏じゃないよ。委員長副委員長の関係」
と話を進める。

「ふーん。てことは、ウサギは頭いいの?」
「まぁ」
「実力、何位だった?」
「…………2位。ちなみに、一緒に歩いてた委員長園宮くんが1位」
「はっ? マジ?」
 
相良くんは寝ている体を反転させて、うつ伏せになってこちらを見た。