「あぁ、うん。昼休みに持っていこうと思って、ここにあるけど」
 
そう言って机の中から用紙の束を出すと、
「全員分集まったんならまとめて持っていくよ」
と手を差し出された。

ちなみに園宮くんは、他にも集めた課題ノートの束を持っていた。

「あ、自分で持っていくから大丈夫。ていうか、持つよ、半分」
 
あきらかに大変そうな彼のもとへ駆け寄ると「いいのに」と言われたけれど、私は構わずに園宮くんの抱えるノートの束を半分自分に移した。

尚美が、
「さすが模範生徒だね。委員長も副委員長も」
と茶化したけれど、私は動じずに、「じゃあちょっと行ってくるね」と3人に手を振った。