二週間近く経ち、冬休みも近付いてきた。
あれ以来、相良くんは旧音楽室に来ていない。
「ねぇねぇ、理穂ちゃん。知ってる? 相良くん、サッカー部に入ったって」
「知らない」
休み時間、窓際になった席で外の寒空を眺めていると、美月がひとつ前の席に座ってこちらを向き、私の机に両手で頬杖をついて言ってきた。
「ていうか、理穂ちゃんホント秘密主義。ちゃんと教えてよ、相良くんのこと」
「だから、知らないよ」
本当に知らなかった。
サッカー部に入部したなんてこと。だから、旧音楽室に来なくなったのか。
「言い方間違えた。相良くんとのこと、って意味。どういう気持ちで、どういう関係で、どういう間柄で、って教えてくれても」
あれ以来、相良くんは旧音楽室に来ていない。
「ねぇねぇ、理穂ちゃん。知ってる? 相良くん、サッカー部に入ったって」
「知らない」
休み時間、窓際になった席で外の寒空を眺めていると、美月がひとつ前の席に座ってこちらを向き、私の机に両手で頬杖をついて言ってきた。
「ていうか、理穂ちゃんホント秘密主義。ちゃんと教えてよ、相良くんのこと」
「だから、知らないよ」
本当に知らなかった。
サッカー部に入部したなんてこと。だから、旧音楽室に来なくなったのか。
「言い方間違えた。相良くんとのこと、って意味。どういう気持ちで、どういう関係で、どういう間柄で、って教えてくれても」