「えっ! マジで?」
「あの園宮くんから?」
翌週月曜日の昼休み。
先週末に告白されたことを聞いた尚美と彩佳が、興味津々で美月の話を聞いていた。
園宮くんから事前に聞いていた私も、「すごいね」と言って話を合わせる。
驚いたことは、あの日園宮くんから聞いた時、まったく胸が痛まなかったことだ。
美月を好きだと聞いた時にはショックだったのに、実際に告白されたと今聞いても、なぜかなにも思わなかった。
「で? で? 返事はなんて返したの?」
「えー……ふふー、内緒」
「もう、やだよ、この子。内緒って言って笑ってたら、バレバレじゃん」
「えへへ」
尚美と美月が四人で固めた机に身を突っ伏して、小声で騒いでいる。
こんなことをしていると、教室の後ろの棚のところで友人と話している園宮くんにも、なんの話をしているのか気付かれるだろう。