廊下に出る時、一瞬だけ相良くんと目が合った。
私はやはり、その目を逸らしてしまった。
「彩佳、もういい。もう……大丈夫」
校舎から出て、体育館へと続く渡り廊下まで来たところで、私の言葉に振り返った彩佳は、ようやく手を離す。
「ごめん、ホント。ちょっとどうかしてた。もう大丈夫だから」
「大丈夫じゃないじゃん、理穂子」
私は、少し語気を強めた彩佳を見た。
いつも穏やかな彼女が、口を歪めている。
「理穂子は心配させたくないとか困らせたくないとか思ってるのかもしれないけど、そんなつまらなさそうな態度とか元気ない態度を連日取られたら、十分迷惑被ってるわよ」
「……え……」
「たぶん、美月と尚美も同じこと思ってる。わかってて、なにも言わないだけだよ」
私はやはり、その目を逸らしてしまった。
「彩佳、もういい。もう……大丈夫」
校舎から出て、体育館へと続く渡り廊下まで来たところで、私の言葉に振り返った彩佳は、ようやく手を離す。
「ごめん、ホント。ちょっとどうかしてた。もう大丈夫だから」
「大丈夫じゃないじゃん、理穂子」
私は、少し語気を強めた彩佳を見た。
いつも穏やかな彼女が、口を歪めている。
「理穂子は心配させたくないとか困らせたくないとか思ってるのかもしれないけど、そんなつまらなさそうな態度とか元気ない態度を連日取られたら、十分迷惑被ってるわよ」
「……え……」
「たぶん、美月と尚美も同じこと思ってる。わかってて、なにも言わないだけだよ」