「相良くんさぁ、美月と……」
 
彩佳がふたりの仲のよさのことを話そうとしていることに気付いた私は、
「そういえば、三組って出し物なに?」
と話題転換する。

「え? あぁ、喫茶店だって」
「へぇ、そうなんだ。衣装とかあるのかな?」
「どうだろうね。あったほうが面白そうだけど」
 
さほど興味のない話を膨らませた私は、キュッとバルーンを縛って、ネコの足を区切った。

「宇崎さん、ちょっといい?」
「え?」
「生徒会から話があるから、集まれだって」
 
見上げると、園宮くんが立っていた。