「何位?」
「十三位」
「お、俺の半分じゃん」
「そうなの?」
 
意外といいほうなんだ、相良くん。
……いやいや、それは置いておいて。

「人は人だわ。とにかく、自分としてはショックだったの」
「なるほどなー。優等生は違うね」
 
なんとなくバカにされているような気がして、私は椅子を立った。

「相良くんにはわからない。こんな……挫折した気持ちは」
「ハハ。こんなんが挫折なの? ウサギにとって」
「今まで十位以下……ううん、五位以下になることもなかったもの。親にも恥ずかしくて言えない」
 
語気が強まってしまうと、私を無表情で見上げている相良くんは、
「へぇ、マジで優等生で真面目ちゃんだね。これで人生が終わるわけでもないってのに。可愛い挫折じゃん」
と、乾いた声を出した。