「あーあ、出たよ。抜け出せないパターン」
「なんで涼子にわかんのよ。恋愛経験ないくせに」
「少女マンガなめんなよ」
かっこ悪いセリフをキメ顔で言われて、私は無言で弁当を食べる。
わかっている。報われない、でもかかわっていたい、なんて不毛も不毛だってこと。
「あ、そういえば、一個頼まれごとがあったんだった」
私が考え事をしている間もこんこんと恋愛について説いていた涼子が、急に話題を変える。
「なに?」
「ナカから言われてたんだけど、沙希、舞川さん誘って一緒に遊びにいける?」
「中野くん?」
「うん。ナカがとにかく舞川さんと接点持ちたいらしくってさ、ナカの友達も一緒に男3人女3人で遊び行こうって。あ、私も強制連行らしんだけど」
「えー……。舞川さんを誘うのはともかく、私はちょっと……」
「そこをなんとか!」
「うわっ!」
急に背後から湧いてきたのは、中野くん本人。私も涼子も驚いて、拝みに拝んでいる中野くんを怪訝な顔で見る。
「ごめん、近くを通ったらふたりが話してるとこ見かけて、直談判しにいこうかと思ったら、ちょうどその話してたから」
「あー、ビックリした。話しこんでて気付かなかった」
そして中野くんは、正面で胸を撫でている涼子の横に座った。
「なんで涼子にわかんのよ。恋愛経験ないくせに」
「少女マンガなめんなよ」
かっこ悪いセリフをキメ顔で言われて、私は無言で弁当を食べる。
わかっている。報われない、でもかかわっていたい、なんて不毛も不毛だってこと。
「あ、そういえば、一個頼まれごとがあったんだった」
私が考え事をしている間もこんこんと恋愛について説いていた涼子が、急に話題を変える。
「なに?」
「ナカから言われてたんだけど、沙希、舞川さん誘って一緒に遊びにいける?」
「中野くん?」
「うん。ナカがとにかく舞川さんと接点持ちたいらしくってさ、ナカの友達も一緒に男3人女3人で遊び行こうって。あ、私も強制連行らしんだけど」
「えー……。舞川さんを誘うのはともかく、私はちょっと……」
「そこをなんとか!」
「うわっ!」
急に背後から湧いてきたのは、中野くん本人。私も涼子も驚いて、拝みに拝んでいる中野くんを怪訝な顔で見る。
「ごめん、近くを通ったらふたりが話してるとこ見かけて、直談判しにいこうかと思ったら、ちょうどその話してたから」
「あー、ビックリした。話しこんでて気付かなかった」
そして中野くんは、正面で胸を撫でている涼子の横に座った。