1週間、美術室には行かなかった。だから、先輩が部活に顔を出しているのかいないのかもわからなかった。
 
会いたくなかった。私の気持ちを知っていながら、あんな魔が差したようにキスをして、それをすぐになしにしようとした先輩に。私の気持ちをあげたりさげたり翻弄して、平然としている先輩に。

きっと楽しんでるんだ。そう確信したら、今までの言動も理解できる。そこまで考えると悔しさと悲しさに押しつぶされそうで、本当に会いたくなかった。