「安心して、って……なんだよ、急に……。どういうことだよ」

「ごめん……。でもね、ホントなんだよ。ホントに、カズくんの夢は叶うってことを伝えたくて」



私の言葉に、訝しげに眉根を寄せたカズくん。

それは、そうだ。

突然、あなたの夢は叶うから安心して、なんて言われたって意味がわからないだろう。

そんなことを私に言われたところで、信じてもらえるはずもない。

だけどまさか、知り合いに未来が見える人がいて、その人が言ってたんだよ……なんて、言えるわけもないし。

言ったところで、それこそ信じてもらえるわけもない。



「きゅ、急に変なこと言っちゃって、ホントにごめんね?」

「…………」

「ただ……その、ホントに。ホントに、カズくんの夢は叶うっていう未来を伝えたかったから、それで……」

「…………」

「信じてもらえるわけない……っていうか、うん……ホントに変なこと言ってごめ───」

「……ミウが言うなら、ホントに叶うのかもな」

「え……?」

「ミウが言うなら、本当にそうなるのかも」



思いもよらない言葉に、弾かれたように顔を上げれば、私を見て優しく微笑むカズくんがいた。

けれど私は、今、カズくんが何を考えているのかわからなくて。呆然としたまま固まっていれば、再び、ゆっくりとカズくんが口を開く。