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世界の中心を失った真香と、その中心だった迅。
そんな2人に誰かが与えた、大切な人との最後の夏の物語。
かけがえのない時間を過ごすと決めた田舎町。
そこで出会ったトシさんと勘太郎と、真香達は穏やかな日々を送ります。
でも、少しずつ別れの時は近づいて。
それを感じるたび、真香と一緒になって切なくなりました。
誰かに寄りかかって生きるのではなく、自分の足で立って、歩いていけ。
迅の想いは、真香にも、読んでいた私の心にも届きました。
そして、別れを受け入れ、自ら立って歩んでいくことを決めた真香は、強い。迅のためでない夢を、着実に叶えていくのだと思います。
不器用に、懸命に。
最後の夏を駆け抜けた2人が、読み終えた今、ものすごく愛おしいです。
“目の覚めるような赤だった”
そのタイトルに込められた意味を、奇跡を、是非読んで見届けてください。
出産を経験した人、していない人。
パパである人、いつかパパになる人。
老若男女の垣根を越えて、沢山の人に読んでほしい作品です。
出産はゴールではなくスタート、という言葉通り、育児には幸せなことだけでなく、様々な困難が待っているんだと思います。
それらを細かいところまで描かれたこの作品には、子どもをもたない身であっても、色々なことを考えさせられました。
本当に素敵な作品です。
Iと重ねて、是非ご一読を!
ある日突然始まった、さみしさを抱えた高校生・祈と、染色作家の和志のデコボコな同居生活。
15歳年上のおじさんがくれる優しさと安心感は、祈の心を溶かすにはじゅうぶんすぎて。
ほんとうに自然に、そうなることが当たり前のことのように、彼女はおじさんに恋心を抱いたんだと思う。
だけどおじさんもポーカーフェイスの裏側に孤独を抱えていて、さみしいひとだった。
祈を変えたのはおじさん。
おじさんを変えたのは祈。
デコボコなふたりだけど、デコボコなふたりだからこそ、パズルのピースのようにぴったりとはまったんじゃないかと思う。
ふたりが織り成す穏やかだけど確かな時間は、読んでる側に沢山の物を与えてくれます。
立ち止まって、そしてまた前を向く強さを教えてくれる作品です。
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