秋の空さんの作品一覧

わがままを、もっと、ずっと…
秋の空/著

総文字数/5,865

BL1ページ

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眠たそうな目をして、ゆっくり動いてゆっくりしゃべるあおくん。 あおくんはいつもおっとり優しくて、たまに、わがままで意地悪。 幼稚園生のころ、眠たそうにタオルケットを持っていたあおくんは、背が高くなって、声が低くなって、好きな人がいるらしい。 あおくんがその人を大好きなんだってわかるごとに、どうしようもなく泣きたくなるのは、なんでだろう——?
ホワイト・クリスマス
秋の空/著

総文字数/3,874

青春・恋愛1ページ

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12月25日。 あと6日で今年が終わる。 ひらりひらりと雪の降るクリスマス。 名前も、声も、なにも知らないひとに、恋をした。
雨降り天使
秋の空/著

総文字数/13,864

青春・恋愛6ページ

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秋の長雨。この雨がやんだら、いよいよ冬がはじまる。 ぱらぱら、しとしと、ざあざあと降りつづける雨のある日、 わたしは、図書館で大切な友だちに出会った。 その友だちは、 話すことどころか、ひとと目を合わせるのもじょうずにできないわたしに 神さまがくれたかけがえのない存在。 大切な友だちは、わたしをわたしのままで、ゆっくりと変えていく。
菊花繚乱〜半妖あるじに菊の名を〜
秋の空/著

総文字数/114,338

和風ファンタジー97ページ

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三つの季節のゆくのを、父と十回見た。 十回目の冬の訪れを共に迎えることは叶わなかった。 艶めいた秋風に、父の声が散った。掌の温度が溶けていった。 父を送って程なくして、旦那さまに出会った。 旦那さまに連れられた先、無数の菊の咲き誇る屋敷で、寒菊さまに出会った。 優しい眼をした、美しいお方だった。 「お名前は」 「あやです」 「いい名だね。どんな字を書くのかな」 「綺羅の綺と」 「そうか」と、寒菊さまは私の頬を撫でた。 触れられて気がついた。 寒菊さまは、人間ではない。
親愛なる宿敵へ
秋の空/著

総文字数/120,706

青春・恋愛109ページ

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彼女は俺の目を塞いだ。 「怖いなら、見なければいいんだよ」 真昼の夜闇は暖かかった。 そして優しく、いたずらに囁く。 「世の中にはね、本当のことなんてないんだよ」 今までが嘘でもいい。 今までの幸福と引き換えに、今を嘘にしてほしい。 本当のことなんて欲しくない。 本当のことなんて、ただ、世界を包む嘘だけでいい。 大輪の赤い花が小さな花に変わった。 ずっと枯れずに咲いていた赤い花。 どこかで鳥が鳴く。 もしもこれが嘘ならば、 ここはなんて悲しい場所だろう。
あした天気になあれ
秋の空/著

総文字数/126,621

青春・恋愛147ページ

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春の放課後、柔らかな青空の下。教室で少女が喚いていた。 「なんで喋った。あたしと主催者の世界なんだ、 お前みたいな部外者が踏み入ると穢れるんだよ」 少女は、よく知っている人だった。 いや、知っているつもりの人だった。 「……君は、誰?」 その人は、じんわりと、悲しみを孕んだ笑みを浮かべた。 「綸だよ。夜久綸」 「……違う、そうじゃなくて。 君自身は、誰?」 おれの問いに、その人はどうしようもなく美しく、 どうしようもなく静かに、微笑んだ。 「……おれはおれだよ。この世界の住人で、傍観者だ」 床に散らばる折れた絵筆、 部屋中に飛び散った色水、 破れたカンヴァス。 窓から射す光ときらきら舞う埃。 外の、草花が風に揺れ、 日が昇っては沈む様とは不釣り合いなそれらは あまりに美しく時を止め、 荒廃した世界を創り出していた。 「大丈夫。君の世界は壊れたりしない。 見る人をそこに吸い込むんだよ。 おれは、この世界が大好きだよ」 夜空に散りゆく花よりも 野原に芽生える花よりも 涙と寂寥に潤んだそのぬくもりが 心地いい。
花とココアとウエハース
秋の空/著

総文字数/119,810

その他154ページ

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「ボードゲーム(リバーシ、チェス、将棋、囲碁……) カードゲーム(トランプ) お付き合いいただけませんか?」――。 「気が向いた方はお気軽にご連絡ください!」の文字には連絡先が続いている。 図書館までの道中 大きな庭木がある民家のブロック塀に、そんな張り紙を見つけた。 これはわたしの、ひと夏の小さな決意の物語。
ほっこり処 こうのはな〜幸せの砂時計~
秋の空/著

総文字数/123,761

ヒューマンドラマ236ページ

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植島 薫子、十七歳。 学校に通うわけでもなく、 仕事をするわけでもなく。 それを理由に家を追い出され 公園で野宿していたところ、 素敵な彼に拾われました。 彼には素敵なご家族がいました。 しばらくの間、その仲間入りです。 わたし、恭太君、義雄さん、雅美さん、 トシおばあちゃま、茂おじいちゃま、お客様。 こうのはな――そこは、 みんなが笑顔になるあたたかな場所です。 表紙:ガーリー素材
黑猫はかごの小鳥にキスをする。
秋の空/著

総文字数/126,169

青春・恋愛231ページ

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決められた将来、 逆らえない相手。 育ての親のようなものを支えるために わたしは生まれた。 自我などあってないようなものであり 選択肢も同じだ。 そう思い込んでは疑わずにいたわたしに、 彼は言った。 貴様が望むなら、貴様の将来はおれが変えてやる――。 黑猫の君は、 まるでかごの中の鳥のようなわたしに キスをした。 表紙︰ガーリー素材
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