第2回 きみの物語が、誰かを変える。小説大賞 by スターツ出版文庫【超短編部門】
結果発表
【超短編賞】
『散りゆく春を、握りしめて。』 舞宮 颯/著
【講評】
受験に失敗した主人公は、未来の希望に満ちた卒業式から堪らず抜け出してしまう。すると同じ境遇で抜け出した生徒がもう一人いて――。作者自身の挫折から感じている悔しさや苦しみを曝け出した言葉が、読者への強いメッセージになっている作品でした。自分と向き合い、挫折を受け止めた辛い涙、そして挫折を乗り越える勇気を取り戻した涙、と二度の涙で主人公の変化を描くラストには、心動かされました。この物語が、同じ痛みを感じている誰かの心を変える物語になると思います。
【超短編特別賞】
『春青』 夜音月さな/著
【講評】
「つまらない。早く学校に行きたい。」楽しみにしていた高校生活はコロナで延期。この物語は、そんな学生たちが苦しみから解放されたコロナ緩和後の世界。しかし、胸を躍らせ初登校を果たす主人公が目にしたものは、既にできあがりつつある人間関係。ひとりぼっちになってしまった主人公に声をかけてくれたのはいつもクラスの中心にいる男の子で――。部活仲間や友達。彼氏、彼女。様々な人間関係に悩む学生ならではの不安や葛藤がうまく表現されていました。コロナで学生生活がままならなかった10代のリアルな心の声がそのまま詰まっていて、共感される素敵な作品だと思います。ただ、『春青』というタイトルの意図がわかるように、物語で回収されているとよりスッキリとした作品になると思いました。
【超短編特別賞】
『羽化』 碧/著 (Clearnoteに掲載)
【講評】
勉強も運動も全て“ふつう”な自分が嫌いな瀬尾澪緒は、美術部で「羽化」をテーマに作品を描くことに。「羽化」は変わること。自分はどんな風に変わりたいだろう。そう悩んでいると同級生の夏木瞬に声を掛けられ――。現在進行形の10代だからこそ描ける等身大の気持ち、なによりその気持ちを借り物の言葉でなく、著者自身の言葉で描いている部分がとても魅力的でした。物語としても面白かったです。ラスト、澪緒が悩みの答えをヒーローに全てを委ねてしまう部分を、澪緒の成長感が出るように彼女自身を軸にした答えの出し方にすると、さらに読後感が良くなると感じました。
最終選考作品
応募要項
「きみの物語が、誰かを変える。小説大賞」は、今を生きる、新しい世代の読者が、心から共感できる物語を届けたい、そんな想いから始まった小説大賞です。
第2回開催にあたり、まさに“新しい世代”にあたる10代限定での実施といたします。特別審査員(短編賞)には、10代に最も支持の熱い『あの花が咲く丘〜』がTikTokで大反響を得た作家・汐見夏衛さんを迎え、より新しい世代のみなさんで作っていく小説大賞にしたいと考えます。
悩んでいるとき、苦しんでいるとき、「大丈夫」とか、「頑張れ」とか、言葉だけで言われてもわからない。納得できない。全然入ってこない。そんなときもあるかなと思います。でも、同じように苦しんでいる人や、悩んでいる人がいると知るだけで、共感できるだけで、救いになることってあると思います。
それは話すことでも、聞くことでも、そして書くことでも、読むことでも。
あなたが生きる今を物語にしてみてください。
スターツ出版文庫 編集部一同
特別審査員
募集部門
長編部門/短編部門/超短編部門
賞
- 大賞(1作品) 書籍化+賞金30万円
- TSUTAYA賞(1作品) 書籍化+TSUTAYAポイント10万PT
- 部門賞
- 長編賞(1作品) 書籍化+賞金10万円
- 短編賞(作品数未定) 汐見夏衛作品と短編集として書籍化+賞金3万円
- 超短編賞(作品数未定) 商品券3,000円分
- 読者投票賞(作品数未定) 商品券1万円分
※読者からの投票で、特に人気だった作品に贈られます。詳細は下部にある【読者投票について】をご一読ください。
応募資格
10代限定 ⇒ 2004年4月1日以降生まれの方(プロ、アマ問いません)
※ログイン後、[マイメニュー]-[登録情報管理]-[基本情報確認&変更]より生年月日を登録してください。
受賞作品発表
ノベマ!にて発表
【 超短編部門 】 応募要項
テーマ<全部門共通> | きみが生きる今、感じている想いをのせた青春恋愛小説 友達、家族など、誰にも見せていない、見せられないかもしれない自分の本当の気持ちを反映させた主人公が、ある出会いをきっかけに変わっていく姿を描いてください。 もしかしたら自分を“かっこ悪い”とか、“恥ずかしい”とか思っているかもしれない。 平気なふりをしているけれど、本当は弱い自分。 でも、そんなあなたが実際に感じた想いから生まれる物語は、きっと誰かを変える力になると信じています。 |
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設定<超短編部門> | 汐見夏衛先生による下記の冒頭の1行と&ラストの1行を使って、執筆をしてください。 ※短編・超短編部門に限り必ず使ってください。長編賞部門での使用はお控えください。 冒頭:どこにいても、何をしていても、いつもどこか息苦しい――こんな自分のことが大嫌いだ。 この間にあなたの物語を入れて投稿してください。 (実際の投稿の際には“冒頭” “ラスト”の表記は不要です。) ラスト:少しだけ息がしやすくなった気がした。 |
応募方法 | 事前にノベマに会員登録の上、作品を投稿、公開してください。 STEP1 エントリーしたい作品の【作品編集】から、【設定】画面のコンテスト応募、第2回きみの物語が、誰かを変える。小説大賞 【超短編部門】を選択します。 STEP2 あらすじを入力してください。 ※以下は参考イメージです。 STEP3 ページ最下部の【設定を保存する】ボタンを押すとエントリー完了です。
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原稿文字数 | 「ノベマ!」上で、作品本文を以下の文字数におさめてください。
(1ページの最大入力可能文字数は10万字です。) |
スケジュール |
※スケジュールは変更になる可能性があります。 |
対象 | 応募サイト「ノベマ!」で読むことができる作品。 テーマに沿った作品であれば、複数エントリーしていただけます。 ※以下に該当する作品のエントリーは不可となります。
★2/15より、Clearnoteからも、超短編部門への応募が可能になりました。Clearnote内に記載された応募要項に沿って投稿された作品も対象となります。 |
注意事項 |
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審査について | 審査員 汐見 夏衛(短編賞)、スターツ出版 書籍編集部(全賞) 審査方法 すべての作品を読んだ上で、総合的観点から審査いたします。 【読者投票について】 一次審査を通過した作品を中間発表にて公開し、サイト上で読者投票を行います。 とくに投票数の多かった作品を、「読者賞」として表彰させていただきます。 ※各作品の投票数は公開されません。 |
共通注意事項
個人情報について | 応募および受賞に際し提供いただいた個人情報は、スターツ出版株式会社のプライバシーポリシーの定めるところにより取り扱わせていただきます。 |
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諸権利 | 受賞作品の出版権、雑誌掲載権、インターネット上への掲載権、コミカライズ権、映像化権等はスターツ出版株式会社に帰属します。受賞作品の全部または一部を、スターツ出版が発行・運営する紙面、インターネット、スマートフォン向けサイトに掲載することがあります。 |
お問い合わせ | 投稿やエントリー方法など、本コンテスト関するお問い合わせはtoi@novema.jpまでお願いします。 ※選考に関するお問い合わせ・ご質問には応じかねます。 ※携帯メールからの問い合わせの際、迷惑メール対策をされている方は受信対象ドメインに@novema.jpを指定してください。 |