電報を読みながら少し泣いていた。
「もらった事ないでしょ?たまにはいいかな?って思っただけだよ」
あたしがいつも通りにぶっきらぼうに言うと、
「嬉しいよ、お母さん幸せだな。こんなにお祝いしてもらって本当に幸せだよ」
「人徳じゃないの?よく自分で言ってたじゃん、一生懸命やってれば誰かが必ず見てるからって。ちゃんとみんなお母さんの存在をありがたいって思ってるって事だよね」
「そうかな?苦労はいっぱいしたけど頑張って良かったよ」
「そういう事ですね」
コーヒーを入れながらあたしはのんびり言った。
「ハル」呼ばれて母を見た。
「ハルのメッセージ嬉しいよ。子供にこんな言葉かけてもらえるなんてすごく嬉しいからね。ありがとう」
「喧嘩ばっかりしてたから。お母さんを嫌いとか思ってないってわかってほしいから書いただけ」
「また愛想のない言い方してる。誰に似たんだろうね?ハルは優しい子だよ。ウチの子はユウヤもハルもすごく優しい。自慢の子供ですからね」
電報を胸に当てて笑顔で言っていた。
この言葉は最後までずっと言っていた。
自分の子供は優しいんだって・・・。