泣くと感染してまうから必死で笑顔を作った。


「そっか、ありがとう。早く酸素マスク外してもらう様に病院に言うからね?それまでは我慢してね?」


母は頷いた。


それと同時に父が戻ってきた。


おにぎりと何かお菓子とジュースを適当に買ってきていて


「お前先に食え。身体もたないぞ?それと3時間は寝れ、オレが見てるから大丈夫だ」


と言われた。


あたしの目にはまだ涙がたまっている。


簡易ベッドの上、母の視界が入らないところに体育座りをしておにぎりを開けた。


全然食べたくなかったけど、嗚咽が出ないようにするには何かを口に押し込めば聞こえないんじゃないかと思った。


おにぎりを口に押し込みながらあたしはボロボロと泣いた。


この病室で泣くのは初めてだと思う。


涙は全然止まらない。おにぎりをひたすら食べ続けた。


(早く止まれ!!)


そう思いながら口の中がパンパンになるほどに詰め込んだ。