深い眠りと浅い眠りを繰り返して「ハル」と呼ばれれば起き上がってはまた眠るを繰り返してたら朝になってしまった様で看護士に肩を叩かれて目が覚めた。


もうすぐ9時になろうとしていた。


「うわ!あたしこんなに寝てる!!」



「○○さんに『娘さん寝てるから寝たら?』って聞いたら『娘は寝かせないとダメだから寝かせてて』って言われたから起こさなかったの。やっぱりお母さんなんだね」


看護士の言葉で恥ずかしくなる。


起き上がってお母さんを見るとぼんやりウトウトしながらも


「ハル、おはよう」


と言った。


ちょうど点滴を交換してるから母は眠るかもしれない。


これじゃ付き添いの意味がなかった・・・。


あたしはもしかしたらあたしが寝てる間に母が苦しかったかもしれないと思うと情けなくなった。


鼻からのチューブの酸素量は上げてもらえたけど・・・。


あたしがしてあげた事ってそれだけの様な気がする。