あたしは休む事なく未来の話をし続けた。
希望を捨ててもらいたくないから。
あたしも希望を捨てていないから。
ずっと椅子に座って手を握ってるから中腰で結構腰に負担がくるけど、それでもあたしは笑いながら喋り倒した。
母もボンヤリしてるけど、あたしの話を聞きながら笑っている。
何時になっても母は寝ないからとうとう話しは過去にまでいった。
小さい頃の話。反抗期の時の話、よくお母さんに怒られた話。
話が尽きるのが不安だった。
だから喋り倒した。
「ハル、薬飲んで寝ないと」
母に言われたのは午前3時近くだった。
「でも飲んだらあたし寝ちゃうよ?体勢変えてもらいたい時とかどうするの?」
「自分で、ナースコール、呼ぶ。ハル、寝ないと病気なんだから」
何で人の事心配するの?親だから?
泣きそうになったけど、あたしは頷いて
「じゃあ薬飲む」と言って薬を飲んで短い仮眠を取った。