今日は昼間に兄夫婦が来ていた。
ティッシュやストローなどのゴミをゴミ箱に移しているとメモ用紙が出てきた。
何か書いてある。
「何だこれ?」
メモを開いて内容を見た。
母の文字。少し弱々しいけどキレイな文字で日記の様な決意なのか書いてある。
『私はこの病気と一生付き合っていくでしょう。でもみんなに支えられながら生きていきたいです』
前後の内容からこれは以前に外出した後に書いたものだとわかった。
メモを持つ手が震える。
目からは涙が出そうになる。
9月21日、ガンが転移していて手術が出来ないと知った。
体力がない状態で無理矢理打った抗がん剤は苦しかったと思う。
胆管に管を通す手術も痛かったはずだ。
衰弱している事にも気付いているだろう。
それでも母は生きていたいんだ。