テーブルの上に何だかよくわからない折り紙と象だかキリンだか忘れたけど難しい折り紙があった。
「これ何?」
変な折り紙を母に見せると「鶴のつもりだった」と笑った。
椅子に座っていた兄が笑いながら言った。
「母さんに鶴折ってっていったら変なのが出来たんだよね、ちなみに完璧な方はオレ。超難しくて一時間かかったよ」
テーブルの上のかごの中に兄が折っただろう鶴が置いてあった。
「鶴ねぇ・・・」
あたしも座って折り紙を一枚出して鶴を折り始めた。
ん?どうだったかな?
首を傾げながら折ると何故か全然違う物を折ってしまって兄に爆笑された。
「お前も鶴、忘れたの?」
「あれ?折れるはずなんだけど・・・」
もう一枚出して折り始めた。
「あれ?」とか「こうだった?」とか言いながら何とか鶴を折れた。
小さい頃は普通に折れてたのに忘れるものだな、と思った。