祖父の葬儀の時、母達とはっちゃんにはすごく距離があるのが誰が見ても明らかだった。

ぼんやりと座ってタバコを吸っていたあたしに母は突然目の前の座って睨みながら言った。


「あんたと彼氏が結婚したらこうなるの。これが彼氏の葬式だと思いなさい。そして私があんたの娘だと思いなさい。変でしょ?はっちゃんが可哀想でしょ?あんた達が結婚するって事はこうなるの。よく覚えておきなさい。だから私は許さない」


あたしの彼氏は子供がいる人だった。

半年に一度養育費を振り込んでいるだけで、子供の顔もろくに知らないと言っていた。

子供が1歳になる前に離婚していたから正直愛情もなくて申し訳ないとも言っていた。


あたしと彼が結婚したら・・・子供が出来たら・・・そして歳を取り彼氏が死んだら、祖父の葬儀と同じ状態になる。

母はあたしもそうだけど、あたしと彼の間に出来るだろう未来の「孫」に自分と同じ思いをさせたくなかった様だった。

だから頑なに反対し続けた。