「汚物…?」
先に言葉に反応したのは、白花。
そのような物言いは、桜庭家にいた時にされており勝手に自分のことではないかと思いそうになった。
「清谷殿。客人の前でそのような物言い、やめてくれ」
「私の客人にいらぬ事をするからだろ。総隊長からも叱責されねば、貴様の軽薄さは治らんのか」
護の言葉に、顔を引き攣らせる宗介。
『総隊長』という役職が出て、引かざるを得なくなったのだ。
「嫌だなぁ。客人をもてなそうとしただけなのに。それじゃあ俺は外回りに行って参ります」
口早に告げると、駆け足で場を去った。
「まったく…黒宮くん。余計な事を言われなかったか?」
「いえ、俺は何もーー」
「そもそも、キミもだがあのような者の言う事を間に受けるから、調子づかせる。適度にあしらう術を覚えろ」
朔の言葉を遮って、言う護の目は氷のように冷たかった。
「見ろ。三分も過ぎている。時間というのはだな」
「護さんっ、こんにちは。私、以前のお話の続きを知りたいですわ」
コンコンとガラスを叩きながら説教を始めた。
長くなる事を察した仁美が大きな声で護を呼び、話を切り替えた。
手慣れているようだ。

