こんにちは。
お久しぶりのブログです。
前回の記事見たら、デビューした日の記事だったので、二ヶ月ぶりかな?
ありがたいことにいろいろと忙しくさせてもらっていて、更新が滞っていました。
どうしてこのタイミングで更新したかというと……もうみなさんお気づきかと思いますが、例のサマブラに関する噂の件です。
サマブラに六人目がいる——さすがに、根も葉もない噂すぎます。
おかしいですよね〜と、笑い飛ばしたいところなんですけど……。
実は僕、“六人目の噂”はあながち嘘じゃないんじゃないかなって思ってる節があるんです。こんなこと、他のメンバーには言えませんよ。だからここでこっそり——って、ブログに書いてる時点でこっそりでもなんでもないですが、僕が思ってることを綴ろうと思います。
昨日Xで奏太朗が宣言した通り、僕らは高校時代の同級生です。同じバンドで活動していました。活動は校外に及んでいて、路上ライブなんかもしてました。地元で応援してくれるひとがちらほらいて、そのひとたちの存在が、あの日の僕らにとって心の支えでした。
そのひとたちの期待に応えようと、練習を頑張っていたんです。
それまでは河原で練習していたんですけど、近隣の方から苦情が入って、さすがにまずいと思って練習場所を探しました。
で、見つけたのが山奥にある廃墟です。
もともとはホテルだったのかな? よく分からないのですが、とにかく古びた廃墟で。電波なんて到底届かないような場所で不便極まりないですが、騒音の心配はまったくしなくて良かったので、そこで練習をすることにしました。山奥と言っても小さな山だったので、みんなでバイトして貯めたお金で電動自転車を買って、えっちらおっちら漕いで行きましたね。夏のめちゃくちゃ暑い日も、冬の極寒の日も。電動自転車で坂を登ったのがいい思い出です。
それで、例の廃墟での練習中に、ちょっとした違和感を覚えたんです。
誰かに見られている……というか。
気配というやつですね。
僕が他のメンバーに「誰か他にいる気がする」って話したら、みんな「何言ってんだよ」って取り合ってくれないんです。「下手な怪談はやめろ」って。確かに廃墟だし、怖いこと考えるのはやめようって自分でも思ったんですけど、やっぱりその後も何かの気配は消えなくて。僕だけ練習に集中できなくなることが多々あって、他の四人には何度も怒られました。大丈夫かって心配もされたんですけど、恰好の練習場を失うわけにもいかず、そのままなんでもないふりしてそこに居座ってたんですけど。
ある日、ギターを弾いてたら首筋にひんやりした感触を覚えて、はっと振り返ったんです。
そしたらそこに男の顔があって……。
いや、さすがに見間違いかと思いました。
でもその男、あろうことか喋ったんです。
「なんでむしするの?」って。
「おれのことわすれた? シンジだよ。わすれんなわすれんなわすれんな」って。
シンジっていう名前なんて聞いたことなかったですよ。だけど、その名前を一度聞いたら、そいつが本当に知り合いだって気がして。他の四人に——いや、五人か。そうそう、五人に聞いたけど誰も知らないって言い張ってて。あれ……いや違う。四人か。そうだ四人四人。何言ってんだ僕は……。他の四人に、「シンジはどこに行った?」なんて聞いてしまって。自分でも何言ってるのかよく分からなくなってきて、その場から逃げ出しました。
「おい蓮、待てよ!」って、奏太朗たちが走って僕を追いかけてくるんですけど、その時聞こえた足音が絶対に一人分多くて……。
シンジ……そうだ、シンジも追いかけてきたんだ。
僕はなんでシンジのこと……忘れてたんだろう。
シンジは大事なサマブラのメンバー。
僕たちは六人でひとつの仲良しグループです。
お久しぶりのブログです。
前回の記事見たら、デビューした日の記事だったので、二ヶ月ぶりかな?
ありがたいことにいろいろと忙しくさせてもらっていて、更新が滞っていました。
どうしてこのタイミングで更新したかというと……もうみなさんお気づきかと思いますが、例のサマブラに関する噂の件です。
サマブラに六人目がいる——さすがに、根も葉もない噂すぎます。
おかしいですよね〜と、笑い飛ばしたいところなんですけど……。
実は僕、“六人目の噂”はあながち嘘じゃないんじゃないかなって思ってる節があるんです。こんなこと、他のメンバーには言えませんよ。だからここでこっそり——って、ブログに書いてる時点でこっそりでもなんでもないですが、僕が思ってることを綴ろうと思います。
昨日Xで奏太朗が宣言した通り、僕らは高校時代の同級生です。同じバンドで活動していました。活動は校外に及んでいて、路上ライブなんかもしてました。地元で応援してくれるひとがちらほらいて、そのひとたちの存在が、あの日の僕らにとって心の支えでした。
そのひとたちの期待に応えようと、練習を頑張っていたんです。
それまでは河原で練習していたんですけど、近隣の方から苦情が入って、さすがにまずいと思って練習場所を探しました。
で、見つけたのが山奥にある廃墟です。
もともとはホテルだったのかな? よく分からないのですが、とにかく古びた廃墟で。電波なんて到底届かないような場所で不便極まりないですが、騒音の心配はまったくしなくて良かったので、そこで練習をすることにしました。山奥と言っても小さな山だったので、みんなでバイトして貯めたお金で電動自転車を買って、えっちらおっちら漕いで行きましたね。夏のめちゃくちゃ暑い日も、冬の極寒の日も。電動自転車で坂を登ったのがいい思い出です。
それで、例の廃墟での練習中に、ちょっとした違和感を覚えたんです。
誰かに見られている……というか。
気配というやつですね。
僕が他のメンバーに「誰か他にいる気がする」って話したら、みんな「何言ってんだよ」って取り合ってくれないんです。「下手な怪談はやめろ」って。確かに廃墟だし、怖いこと考えるのはやめようって自分でも思ったんですけど、やっぱりその後も何かの気配は消えなくて。僕だけ練習に集中できなくなることが多々あって、他の四人には何度も怒られました。大丈夫かって心配もされたんですけど、恰好の練習場を失うわけにもいかず、そのままなんでもないふりしてそこに居座ってたんですけど。
ある日、ギターを弾いてたら首筋にひんやりした感触を覚えて、はっと振り返ったんです。
そしたらそこに男の顔があって……。
いや、さすがに見間違いかと思いました。
でもその男、あろうことか喋ったんです。
「なんでむしするの?」って。
「おれのことわすれた? シンジだよ。わすれんなわすれんなわすれんな」って。
シンジっていう名前なんて聞いたことなかったですよ。だけど、その名前を一度聞いたら、そいつが本当に知り合いだって気がして。他の四人に——いや、五人か。そうそう、五人に聞いたけど誰も知らないって言い張ってて。あれ……いや違う。四人か。そうだ四人四人。何言ってんだ僕は……。他の四人に、「シンジはどこに行った?」なんて聞いてしまって。自分でも何言ってるのかよく分からなくなってきて、その場から逃げ出しました。
「おい蓮、待てよ!」って、奏太朗たちが走って僕を追いかけてくるんですけど、その時聞こえた足音が絶対に一人分多くて……。
シンジ……そうだ、シンジも追いかけてきたんだ。
僕はなんでシンジのこと……忘れてたんだろう。
シンジは大事なサマブラのメンバー。
僕たちは六人でひとつの仲良しグループです。



