00:00/20:10 シャラララン シャララララーン(オープニングの音楽が流れる)
00:15/20:10(下北沢駅の改札にて。“なっちゃん”の足元のみが映し出される)
「みなさんこんにちは~。今日は推しのライブVlogパート2です。なんと、下北沢でハロウィンライブが行われるというので、今日は金曜日だけど、仕事を定時で片づけてきました。へへん。その代わり、昨日はたくさん残業したんですけどね。ハロウィンライブ、仮装をしてもいいということだったので、私もこの通り黒猫に変身してきましたよー」
01:21/20:10(道端で仮装をしている若者たちがさっと映し出される。顔はモザイク処理済み)
「うわ〜サマブラのハロウィンライブにかかわらず、やっぱり仮装してるひと、多いですね。私、地方出身なんでこういう光景を見ると、東京だなあって実感します。あ、ライブまで時間がないから急がなくちゃ。今日もこの手作りシンジくんのアクキーと、あとマスコットぬいぐるみも作ったの。どう? 結構うまくできたと思うんだけど」
04:29/20:10(ライブ会場前が映し出される)
「会場着きました! 今日もここからは撮影NGなので、また終わってからカメラ回します。それにしてもすごい熱気ですね。やっぱり、ハロウィンとかクリスマスとか、ビッグイベントの時はみんな気合いの入れようが違いますね。私は推し活初心者なので、あんまりそういうことに慣れてなくて……これから勉強します! あ、それとさ……この間も、別件で上司に有給申請したんだけど、『また推し事?』って睨まれたから、今度は『友人の結婚式です』って嘘ついちゃった。べつにこれぐらいいよね? だって有給の内容なんて本当は聞いちゃいけないんだし。これって立派なハラスメントな気がするんだけど……まあ、無駄に燃えたくないから愚痴はこのへんで。私が訴えないだけ感謝してほしいところです(笑い声)。話は逸れちゃいましたが、気を取り直してライブ行ってきます! 楽しみ〜!」
04:35/20:10(場面転換。ライブ開場前)
「ライブ行ってきましたー! めっちゃくちゃ楽しかったです!! みんなそれぞれ魔女やらカボチャやら仮装してて、可愛かった(笑い声)。で、我が推しのシンジくんは、予想通りドラキュラの仮装してました。わーい、当たってうれしい♡ でさあ、シンジくんなんだけど、私とずっと目を合わせてくれて最高だった。もう、シンデクレてもいいぐらい。ん? いま言い間違ったな。死んでもいいくらい。えらい言い間違いだ(笑い声)。あーもうほんっっとうに最高。イッショニシンデ。ずっと一緒にいたい。イッショニイコウ。まじで、シンジくんが生きてくれて良かったあ。ジゴクヘ。うん、行こうね。ずっと一緒だよ」
10:45/20:10(激しく映像が乱れる)
11:00/20:10(夜道を歩く“なっちゃん”の足元が映し出される)
「さて、ライブも終わったことだし今からグッズ漁りに行こうかな。でもなんか変なんだよね。さっきから肩の辺りが異常に重たいな、なんて。あ、そっか。シンジくんが一緒にいるからかあ。そうだよね。じゃあ、気配を感じるのもそのせいだよね」
12:01/20:10 (“なっちゃん“の後ろに生首のようなものが映し出される)
「へへへ、やっぱり“いる”のかなあ。シンジくん。私さ、実は今まで恋人ができたことがなくて。告白とかされても、好きっていう気持ちがどんなものなのか、分からなかったんだ。だから私、自分は無性愛者なのかと思ってたんだけど、違ったみたい。私の恋は、シンジくんだけに向けられるものだった。これまで恋をしていなかったのは、単にシンジくんと出会ってなかったからだって気づいた。だからシンジくんのことは、全身全霊をかけて愛するって決めたんだ。おかしいって思われてもいい。だってシンジくんも私のことを愛してるはずだから。ねえ、だからイッショニジゴクニオチヨウ」
15:15/20:10(足音が二重になって聞こえる。激しく映像が乱れ、呻き声のようなノイズが混じる)
17:30/20:10(千鳥足になっている“なっちゃん”。映像が乱れる)
「ふふ、あはは。イッショニイコウ。イッショニシンデ。コッチニオイデ」
19:45/20:10(突然、ぷつりと映像が途絶える。真っ黒の画面に、生首だけが映し出される)
「イッショニ……コレカラモズットイッショニ……」
00:15/20:10(下北沢駅の改札にて。“なっちゃん”の足元のみが映し出される)
「みなさんこんにちは~。今日は推しのライブVlogパート2です。なんと、下北沢でハロウィンライブが行われるというので、今日は金曜日だけど、仕事を定時で片づけてきました。へへん。その代わり、昨日はたくさん残業したんですけどね。ハロウィンライブ、仮装をしてもいいということだったので、私もこの通り黒猫に変身してきましたよー」
01:21/20:10(道端で仮装をしている若者たちがさっと映し出される。顔はモザイク処理済み)
「うわ〜サマブラのハロウィンライブにかかわらず、やっぱり仮装してるひと、多いですね。私、地方出身なんでこういう光景を見ると、東京だなあって実感します。あ、ライブまで時間がないから急がなくちゃ。今日もこの手作りシンジくんのアクキーと、あとマスコットぬいぐるみも作ったの。どう? 結構うまくできたと思うんだけど」
04:29/20:10(ライブ会場前が映し出される)
「会場着きました! 今日もここからは撮影NGなので、また終わってからカメラ回します。それにしてもすごい熱気ですね。やっぱり、ハロウィンとかクリスマスとか、ビッグイベントの時はみんな気合いの入れようが違いますね。私は推し活初心者なので、あんまりそういうことに慣れてなくて……これから勉強します! あ、それとさ……この間も、別件で上司に有給申請したんだけど、『また推し事?』って睨まれたから、今度は『友人の結婚式です』って嘘ついちゃった。べつにこれぐらいいよね? だって有給の内容なんて本当は聞いちゃいけないんだし。これって立派なハラスメントな気がするんだけど……まあ、無駄に燃えたくないから愚痴はこのへんで。私が訴えないだけ感謝してほしいところです(笑い声)。話は逸れちゃいましたが、気を取り直してライブ行ってきます! 楽しみ〜!」
04:35/20:10(場面転換。ライブ開場前)
「ライブ行ってきましたー! めっちゃくちゃ楽しかったです!! みんなそれぞれ魔女やらカボチャやら仮装してて、可愛かった(笑い声)。で、我が推しのシンジくんは、予想通りドラキュラの仮装してました。わーい、当たってうれしい♡ でさあ、シンジくんなんだけど、私とずっと目を合わせてくれて最高だった。もう、シンデクレてもいいぐらい。ん? いま言い間違ったな。死んでもいいくらい。えらい言い間違いだ(笑い声)。あーもうほんっっとうに最高。イッショニシンデ。ずっと一緒にいたい。イッショニイコウ。まじで、シンジくんが生きてくれて良かったあ。ジゴクヘ。うん、行こうね。ずっと一緒だよ」
10:45/20:10(激しく映像が乱れる)
11:00/20:10(夜道を歩く“なっちゃん”の足元が映し出される)
「さて、ライブも終わったことだし今からグッズ漁りに行こうかな。でもなんか変なんだよね。さっきから肩の辺りが異常に重たいな、なんて。あ、そっか。シンジくんが一緒にいるからかあ。そうだよね。じゃあ、気配を感じるのもそのせいだよね」
12:01/20:10 (“なっちゃん“の後ろに生首のようなものが映し出される)
「へへへ、やっぱり“いる”のかなあ。シンジくん。私さ、実は今まで恋人ができたことがなくて。告白とかされても、好きっていう気持ちがどんなものなのか、分からなかったんだ。だから私、自分は無性愛者なのかと思ってたんだけど、違ったみたい。私の恋は、シンジくんだけに向けられるものだった。これまで恋をしていなかったのは、単にシンジくんと出会ってなかったからだって気づいた。だからシンジくんのことは、全身全霊をかけて愛するって決めたんだ。おかしいって思われてもいい。だってシンジくんも私のことを愛してるはずだから。ねえ、だからイッショニジゴクニオチヨウ」
15:15/20:10(足音が二重になって聞こえる。激しく映像が乱れ、呻き声のようなノイズが混じる)
17:30/20:10(千鳥足になっている“なっちゃん”。映像が乱れる)
「ふふ、あはは。イッショニイコウ。イッショニシンデ。コッチニオイデ」
19:45/20:10(突然、ぷつりと映像が途絶える。真っ黒の画面に、生首だけが映し出される)
「イッショニ……コレカラモズットイッショニ……」



