――恋がしたい。

 キラキラしてて、幸せそうな恋。


 僕の願いは、いたって普通だ。
 だけど、まだ叶っていない。
 叶う兆しもない。

 ――あれ? もしかして本気にしちゃった?

 いまだに記憶から消えない嘲笑。
 僕が恋をするなんて無理だ。
 そう告げる記憶。
 いい加減、忘れたい。
 忘れて、僕だって幸せに。


 そして僕は、新たな出会いを求めて、扉を開いた。