「小百合さんに、気を遣わせてしまったようです……」
亜蘭さまの声で我に返った私は、仕方なく香代子のいなくなった座布団に座りなおした。卓の上の湯呑からやわらかな湯気が立ち上るのをなんとなく見つめる。
小百合が、誰になんの気を遣ったというのか……。尋ねる気も起きず、私は本来の目的を果たそうと外套を卓の上に置いて亜蘭さまに返した。
「こちら、ありがとうございました」
縁側で昼寝なんて怠惰な行いを知られたどころか、寝顔まで晒してしまったと思うと本当に恥ずかしい。しかも好きな人に。望みはないし、自らも断ち切ったのだけれど、それでもやっぱりダメージは大きい。
「もう九月も下旬ですし、風邪をひくかもしれないから起こそうと思ったんですが、とても気持ちよさそうに眠っていて起こせませんでした」
めちゃくちゃばっちり見られてる……。火を噴いてしまいそうなくらい熱くなった顔をうつむけて、現実を直視できない私は目をぎゅっと閉じた。
「お、おかげで寒くありませんでした……。そ、その、中庭に寄られたのは、なにか御用でもあったのでしょうか?」
用もないのにわざわざ中庭まで足を運ぶなんてやっぱり変だと思いそう尋ねるが、亜蘭さまは「いいえ」と否定した。
「では、どうして……」と私の口から零れた疑問に、彼は少しの間思案して、ふと何かを思い出したかのように言った。
「実は、俺も猫に目がないんです」
「はい?」
「ですが、我が家は母が少々潔癖気味なので飼えなくてですね……。その、小百合さんがむぎ太郎さんと戯れているのを見て、俺も撫でてみたいなと。……なので、時折、むぎ太郎さんと小百合さんに会いに来てはいけませんか?」
「え……」
亜蘭さまがまさかの猫好き⁉
なにそれ、可愛い……!
イケメンと猫なんて、そんな絵面美味しすぎるんだけど……、けど……。
この前の香代子の足捻挫事件のこともあって、私は悩んだ。結果的に誤解は解けたからよかったものの、もしまたあのような事件が起こっては亜蘭さまからの怒りを買って、破滅ルートまっしぐらにもなりかねない。でも……、猫が好きなのに触る機会がなくて悲しいっていう気持ちは、同じ猫好きとしては痛いほどわかる。真剣に頼まれてしまい、断るのも気が引けて私は仕方なく「わかりました」とその申し出を承諾してしまった。
まぁ、亜蘭さまの目的は猫だし、私が出しゃばらなければ大丈夫なはず……と。
*
――亜蘭さまの猫好きは、私の予想を軽々と超えるほどに強烈だった。
猫を撫でたいから時折中庭に来たい、と言った亜蘭さまは、翌日にそれを実行してみせた。私の帰宅に合わせたかのように現れ、むぎ太郎さんを散々撫でて可愛がりながら喋って帰って行った。香代子にも亜蘭さまが来たから一緒に、と誘ったのだけど「課題をやらなくてはいけないので」と断られてしまった。課題というのは一昨日提出期限のもので、香代子にしては珍しいことに失念していたらしく、明日に期限を伸ばしてもらったのだとか。ということで、結局二人(と一匹)の時間になってしまった。
そして、それからというもの三日と日を空けずにかのお方はやって来るようになり、かれこれ二週間が過ぎようとしている。しかも毎回のように手土産を携えて。
「小百合さんは洋菓子が好きだと伺ったので、最近できた洋菓子店でプリンを買ってきました」
「えっ、プリンですか⁉」
誰に伺ったのか気になったけれど、それよりもプリンに気を取られて手提げに目が釘付けになってしまう。プリンといえば少し前に喫茶店や洋菓子店で売られ始めた異国のスイーツで、この時代ではまだまだ高級スイーツの部類。我が家では、父にねだってねだってたまに買って来てもらえるくらい希少だったから、プリン好きな私としてはよだれもの……。
「はい、よければ一緒に食べませんか」
「嬉しいです……、紅茶を入れてきますので、お待ちください」
台所に向かい、夕飯の支度をしているツネさんにお湯を沸かすようお願いして、その足で離れの香代子の部屋へ向かい、亜蘭さまと一緒にプリンを食べようと誘う。しかし今日も「お腹の調子がすぐれないから」と断られてしまった。
「大丈夫ですか? 薬をもらってきましょうか?」
「心配無用です。ささ、小百合さんは志藤先生の元にお戻りください! お待たせしてはいけませんよ」
くるりと体の向きを変えられてあれよあれよと部屋から追い払われてしまう。
亜蘭さまがむぎ太郎さんを訪れるようになってから、毎回のように香代子を誘うのだけど、これまで一度たりとも誘いに応じてくれたことはない。もしかして猫が苦手なのかと思い尋ねたが、そういうわけでもなく、香代子曰く「私は授業でお話しているので結構です」とのこと。
「うーん、香代子さんちょっと淡泊すぎないかしら……?」
自分の好きな人がほかの女と二人きりになるのって、普通嫌がるものじゃないかしら。
「私なら邪魔しちゃうけどなぁ……」
と、悪役令嬢の思考回路が頭をのぞかせてきて、私はいけないけないと邪念を払った。
紅茶を手に亜蘭さまの待つ縁側へと戻ると、彼は膝にむぎ太郎さんを乗せて撫でているところだった。
すっと背筋を伸ばして座る彼の姿勢の美しさに目を奪われる。今日も固めていない髪が、さらさらと風に揺れて柔らかな曲線を描いていた。むぎ太郎さんを見つめる目は柔らかく優しさに溢れていた。
私は、可愛がられるむぎ太郎さんに嫉妬してしまいそうになるのをこらえて二人のそばへ寄る。紅茶のカップを零さないように、互いの方へと配って縁側へと腰を下ろした。
「香代子さんを誘ったんですが、お腹の調子がよくなくて休みたいとのことでした。せっかくいらしたのにお相手が私ですみません」
「俺は小百合さんに会いに来たので、謝る必要はありませんよ」
「そう、ですか……」
亜蘭さまが言う「私に」は「むぎ太郎さんに」だとわかっている。なのに私の心はいちいち喜びを感じてときめいてしまうのを止められない。勘違いをするな。私はヒロインじゃないんだから。そう自分に言い聞かせて、私は浮かれた心を諫める。
さ、食べましょう、と促されて、私はプリンをありがたくいただく。甘い卵の生地とカラメルのほろ苦さのバランスが絶妙で美味しかった。
「ですが、香代子さんの体調も心配なので、帰り際に様子を伺いに寄らせていただきましょう」
「はい、ぜひ……、志藤さまのお顔を見れば香代子さんも元気がでるはずです」
亜蘭さまは、むぎ太郎さんに会いに来た日は、ほぼ必ず帰りに香代子の離れを訪れていくのだ。香代子も、邪魔者の私がいるここで時間を過ごすよりも、短い時間でも二人きりで過ごせるほうが嬉しいに違いない。亜蘭さまも、きっとそうだ。
私は仲睦まじく笑いあう二人を想像してしまい、胸の底がすーっと冷えていくのを感じた。
「俺のことは……、もう名前では呼んでくれないんですか?」
「はい?」
「以前は下の名前で呼んでくれていたのに、どうして突然変わったんですか」
「えっと……」
なにが言いたいのだろう。亜蘭さまの言葉からは、まるで私にまた名前で呼んでほしいように聞こえてきて、そんなはずがないのに、と私は首をひねった。
あの頃は、とにかく亜蘭さまに少しでも近づきたくて、香代子じゃなくて私を見て欲しくて「亜蘭さま、亜蘭さま」とくっついてしまっていた。そしてその度に、彼は明らかに困惑した顔を見せた。本当は鬱陶しかったのだろうけど、相手は上司の娘。邪険にできなくてさぞ煩わしかったと思う。それに、下の名前で呼ぶことを許されたわけでもないのに、馴れ馴れしく呼んでいたのだから、亜蘭さまの私に対する印象はすこぶる悪かったに違いない。だから私は一線を引く意味もかねて苗字呼びにしたのだけど……。私はなんて説明すべきか、プリンとスプーンを縁側にそっと置いて頭を巡らせた。
すると亜蘭さまが私の名前を呼びながら手を取った。突然のことに、驚いて顔をあげた私は真剣な双眸に射抜かれた。時を止められたかのように、私の体は硬直して動けなくなる。
亜蘭さまに、手を握られている。
その事実が、私の頭を、心をかき乱した。
「あ、あの、手……」
離してほしくて身じろいだのに、反対に握る手に力を込められてしまう。
「俺のことが、嫌いですか」
「嫌いなわけありません!」
「では、下の名前で呼んでください」
「で、でも……、女学校で……特別親しくない異性を名前で呼んではだめだと教わりました」
苦し紛れの言い訳に、亜蘭さまは目を瞠る。
「そう、ですか……」
彼は気落ちしたように肩を落とすも、数瞬の後にはその整った顔に不敵な笑みを浮かべて「わかりました」と頷いた。
よかった、わかってもらえた……。
そう安堵したもつかの間、彼は何を思ったのか、握っていた手を持ち上げて恭しく手の甲にそっと唇を寄せた。
「え――?」
その仕草は、おとぎ話に出てくる王子さまそのもので、私は口をあんぐりと開けたまま目を見開いて見ることしかできなかった。
「では、特別親しい仲になって、あなたにまた下の名前で呼んでもらえるよう頑張るとします」
「え、え、……えぇ?」
ちょっと、待って!
なにがどうして、こうなった――――⁉
亜蘭さまの声で我に返った私は、仕方なく香代子のいなくなった座布団に座りなおした。卓の上の湯呑からやわらかな湯気が立ち上るのをなんとなく見つめる。
小百合が、誰になんの気を遣ったというのか……。尋ねる気も起きず、私は本来の目的を果たそうと外套を卓の上に置いて亜蘭さまに返した。
「こちら、ありがとうございました」
縁側で昼寝なんて怠惰な行いを知られたどころか、寝顔まで晒してしまったと思うと本当に恥ずかしい。しかも好きな人に。望みはないし、自らも断ち切ったのだけれど、それでもやっぱりダメージは大きい。
「もう九月も下旬ですし、風邪をひくかもしれないから起こそうと思ったんですが、とても気持ちよさそうに眠っていて起こせませんでした」
めちゃくちゃばっちり見られてる……。火を噴いてしまいそうなくらい熱くなった顔をうつむけて、現実を直視できない私は目をぎゅっと閉じた。
「お、おかげで寒くありませんでした……。そ、その、中庭に寄られたのは、なにか御用でもあったのでしょうか?」
用もないのにわざわざ中庭まで足を運ぶなんてやっぱり変だと思いそう尋ねるが、亜蘭さまは「いいえ」と否定した。
「では、どうして……」と私の口から零れた疑問に、彼は少しの間思案して、ふと何かを思い出したかのように言った。
「実は、俺も猫に目がないんです」
「はい?」
「ですが、我が家は母が少々潔癖気味なので飼えなくてですね……。その、小百合さんがむぎ太郎さんと戯れているのを見て、俺も撫でてみたいなと。……なので、時折、むぎ太郎さんと小百合さんに会いに来てはいけませんか?」
「え……」
亜蘭さまがまさかの猫好き⁉
なにそれ、可愛い……!
イケメンと猫なんて、そんな絵面美味しすぎるんだけど……、けど……。
この前の香代子の足捻挫事件のこともあって、私は悩んだ。結果的に誤解は解けたからよかったものの、もしまたあのような事件が起こっては亜蘭さまからの怒りを買って、破滅ルートまっしぐらにもなりかねない。でも……、猫が好きなのに触る機会がなくて悲しいっていう気持ちは、同じ猫好きとしては痛いほどわかる。真剣に頼まれてしまい、断るのも気が引けて私は仕方なく「わかりました」とその申し出を承諾してしまった。
まぁ、亜蘭さまの目的は猫だし、私が出しゃばらなければ大丈夫なはず……と。
*
――亜蘭さまの猫好きは、私の予想を軽々と超えるほどに強烈だった。
猫を撫でたいから時折中庭に来たい、と言った亜蘭さまは、翌日にそれを実行してみせた。私の帰宅に合わせたかのように現れ、むぎ太郎さんを散々撫でて可愛がりながら喋って帰って行った。香代子にも亜蘭さまが来たから一緒に、と誘ったのだけど「課題をやらなくてはいけないので」と断られてしまった。課題というのは一昨日提出期限のもので、香代子にしては珍しいことに失念していたらしく、明日に期限を伸ばしてもらったのだとか。ということで、結局二人(と一匹)の時間になってしまった。
そして、それからというもの三日と日を空けずにかのお方はやって来るようになり、かれこれ二週間が過ぎようとしている。しかも毎回のように手土産を携えて。
「小百合さんは洋菓子が好きだと伺ったので、最近できた洋菓子店でプリンを買ってきました」
「えっ、プリンですか⁉」
誰に伺ったのか気になったけれど、それよりもプリンに気を取られて手提げに目が釘付けになってしまう。プリンといえば少し前に喫茶店や洋菓子店で売られ始めた異国のスイーツで、この時代ではまだまだ高級スイーツの部類。我が家では、父にねだってねだってたまに買って来てもらえるくらい希少だったから、プリン好きな私としてはよだれもの……。
「はい、よければ一緒に食べませんか」
「嬉しいです……、紅茶を入れてきますので、お待ちください」
台所に向かい、夕飯の支度をしているツネさんにお湯を沸かすようお願いして、その足で離れの香代子の部屋へ向かい、亜蘭さまと一緒にプリンを食べようと誘う。しかし今日も「お腹の調子がすぐれないから」と断られてしまった。
「大丈夫ですか? 薬をもらってきましょうか?」
「心配無用です。ささ、小百合さんは志藤先生の元にお戻りください! お待たせしてはいけませんよ」
くるりと体の向きを変えられてあれよあれよと部屋から追い払われてしまう。
亜蘭さまがむぎ太郎さんを訪れるようになってから、毎回のように香代子を誘うのだけど、これまで一度たりとも誘いに応じてくれたことはない。もしかして猫が苦手なのかと思い尋ねたが、そういうわけでもなく、香代子曰く「私は授業でお話しているので結構です」とのこと。
「うーん、香代子さんちょっと淡泊すぎないかしら……?」
自分の好きな人がほかの女と二人きりになるのって、普通嫌がるものじゃないかしら。
「私なら邪魔しちゃうけどなぁ……」
と、悪役令嬢の思考回路が頭をのぞかせてきて、私はいけないけないと邪念を払った。
紅茶を手に亜蘭さまの待つ縁側へと戻ると、彼は膝にむぎ太郎さんを乗せて撫でているところだった。
すっと背筋を伸ばして座る彼の姿勢の美しさに目を奪われる。今日も固めていない髪が、さらさらと風に揺れて柔らかな曲線を描いていた。むぎ太郎さんを見つめる目は柔らかく優しさに溢れていた。
私は、可愛がられるむぎ太郎さんに嫉妬してしまいそうになるのをこらえて二人のそばへ寄る。紅茶のカップを零さないように、互いの方へと配って縁側へと腰を下ろした。
「香代子さんを誘ったんですが、お腹の調子がよくなくて休みたいとのことでした。せっかくいらしたのにお相手が私ですみません」
「俺は小百合さんに会いに来たので、謝る必要はありませんよ」
「そう、ですか……」
亜蘭さまが言う「私に」は「むぎ太郎さんに」だとわかっている。なのに私の心はいちいち喜びを感じてときめいてしまうのを止められない。勘違いをするな。私はヒロインじゃないんだから。そう自分に言い聞かせて、私は浮かれた心を諫める。
さ、食べましょう、と促されて、私はプリンをありがたくいただく。甘い卵の生地とカラメルのほろ苦さのバランスが絶妙で美味しかった。
「ですが、香代子さんの体調も心配なので、帰り際に様子を伺いに寄らせていただきましょう」
「はい、ぜひ……、志藤さまのお顔を見れば香代子さんも元気がでるはずです」
亜蘭さまは、むぎ太郎さんに会いに来た日は、ほぼ必ず帰りに香代子の離れを訪れていくのだ。香代子も、邪魔者の私がいるここで時間を過ごすよりも、短い時間でも二人きりで過ごせるほうが嬉しいに違いない。亜蘭さまも、きっとそうだ。
私は仲睦まじく笑いあう二人を想像してしまい、胸の底がすーっと冷えていくのを感じた。
「俺のことは……、もう名前では呼んでくれないんですか?」
「はい?」
「以前は下の名前で呼んでくれていたのに、どうして突然変わったんですか」
「えっと……」
なにが言いたいのだろう。亜蘭さまの言葉からは、まるで私にまた名前で呼んでほしいように聞こえてきて、そんなはずがないのに、と私は首をひねった。
あの頃は、とにかく亜蘭さまに少しでも近づきたくて、香代子じゃなくて私を見て欲しくて「亜蘭さま、亜蘭さま」とくっついてしまっていた。そしてその度に、彼は明らかに困惑した顔を見せた。本当は鬱陶しかったのだろうけど、相手は上司の娘。邪険にできなくてさぞ煩わしかったと思う。それに、下の名前で呼ぶことを許されたわけでもないのに、馴れ馴れしく呼んでいたのだから、亜蘭さまの私に対する印象はすこぶる悪かったに違いない。だから私は一線を引く意味もかねて苗字呼びにしたのだけど……。私はなんて説明すべきか、プリンとスプーンを縁側にそっと置いて頭を巡らせた。
すると亜蘭さまが私の名前を呼びながら手を取った。突然のことに、驚いて顔をあげた私は真剣な双眸に射抜かれた。時を止められたかのように、私の体は硬直して動けなくなる。
亜蘭さまに、手を握られている。
その事実が、私の頭を、心をかき乱した。
「あ、あの、手……」
離してほしくて身じろいだのに、反対に握る手に力を込められてしまう。
「俺のことが、嫌いですか」
「嫌いなわけありません!」
「では、下の名前で呼んでください」
「で、でも……、女学校で……特別親しくない異性を名前で呼んではだめだと教わりました」
苦し紛れの言い訳に、亜蘭さまは目を瞠る。
「そう、ですか……」
彼は気落ちしたように肩を落とすも、数瞬の後にはその整った顔に不敵な笑みを浮かべて「わかりました」と頷いた。
よかった、わかってもらえた……。
そう安堵したもつかの間、彼は何を思ったのか、握っていた手を持ち上げて恭しく手の甲にそっと唇を寄せた。
「え――?」
その仕草は、おとぎ話に出てくる王子さまそのもので、私は口をあんぐりと開けたまま目を見開いて見ることしかできなかった。
「では、特別親しい仲になって、あなたにまた下の名前で呼んでもらえるよう頑張るとします」
「え、え、……えぇ?」
ちょっと、待って!
なにがどうして、こうなった――――⁉