「そのタイトルを口にしたら……」

 どこからともなく流れてくる噂を、半信半疑に思っていました。
 そんなことあるはずがない。目に見える怪異なんて、世の中にそうそうありません。私は霊感もありませんから、今までに一度だって幽霊を見たこともないんです。

 ……でも。
 ここ最近、思うように小説が書けなくなっていることに焦りを覚えています。

 これも何かの怪異でしょうか。

 私の身体の異常に呼応するように、さる方との連絡もとれなくなってしまいました。
 ああ、もしこれを読んだあなたが何か情報を知っているのであれば、教えてください。

 私が小説を書き終わるまでにどうか、この怪異の正体を解明してくた゛ささささ いいいい

 あ
 う゛う゛
 う゛う゛う゛う゛
 う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛



※このポストは投稿者により削除されました。
 




<了>





参考文献:『江戸時代の出版統制 弾圧に翻弄された戯作者たち』佐藤至子著/吉川弘文館