八歳にしては達観した目つきと、少々コケた頬。

体も、決して健康とは言えない。

けれど、ここに籠っているのは自分の意思だ。

閉じ込められているわけではない。

むしろ部屋の外へ連れ出そうと“あの人たち”は今も思っているはずだ。

四歳の時に籠るようになってから、早四年。

もう、ここを去る時が近づいている。

そろそろ妹が生まれる頃だ。