「クラブを続けるなら、きちんと本業の勉強でも結果を出しなさい。退部してしまったら内申に響くからと思って続けるのを許してきたけれど、それで成績が下がるなんて本末転倒よ」
「クラブが理由じゃないよ」
「望遠鏡はクラブで使うのでしょ? だから、私が買ってあげるっていったのに」
「俺のものなんだから、自分で買いたかったんだよ。それで成績が落ちたのは悪かったと思っている。だから、これからは気をつけるよ」
「そうしてちょうだい。医学部はそんなに甘いものじゃないのよ? 今日は出かけるのはやめて勉強しなさい。修学旅行が終わったらすぐ期末でしょう?」
「げ。……はーい」
言って、陽介は立ち上がる。
「もうすぐお夕食よ」
「うん。着替えてくる」
階段をのぼっていくと、ちょうど降りてくる姉の香織と鉢合わせた。
「クラブが理由じゃないよ」
「望遠鏡はクラブで使うのでしょ? だから、私が買ってあげるっていったのに」
「俺のものなんだから、自分で買いたかったんだよ。それで成績が落ちたのは悪かったと思っている。だから、これからは気をつけるよ」
「そうしてちょうだい。医学部はそんなに甘いものじゃないのよ? 今日は出かけるのはやめて勉強しなさい。修学旅行が終わったらすぐ期末でしょう?」
「げ。……はーい」
言って、陽介は立ち上がる。
「もうすぐお夕食よ」
「うん。着替えてくる」
階段をのぼっていくと、ちょうど降りてくる姉の香織と鉢合わせた。