「流星群って言っても、期待するほど星は流れないぞ?」

「うん、それは夏にやったからわかってる。夏の観測会が楽しかったから、またやってみたいのよ。ね、だめもとで課外活動として申請してみれば? 私たちがやってみて成果がでれば、来年以降も天文部の活動として申請しやすいし」


 身を乗り出して皐月が力説するのを聞けば、流星群に興味を持ってくれたことに陽介も嬉しくなる。

「皐月がそんなに楽しみにしてくれてるなら、ぜひともやらなきゃな」

 にこにことした笑顔を間近で見て、皐月は、は、と我に返る。

(ちょっと、強引だったかしら)


「そ、そうよ。立派な天文部員でしょ?」

「おう。一緒に星見ような」