手書きで陽介の名前が書いてあるところを見ると、DMの類ではないらしい。読みにくいとは言えないが、丁寧な字でもなかった。裏にひっくり返すが、差出人の名前はない。心当たりを考えながら、あけてみた。
「なんだ? これ」
中には、どこかの住所とS901の英数字。
(諒は何も言ってなかったし、こういう凝った真似をするのは、加藤か……酒井かな?)
大学の友人を何人か思い浮かべてみる。紙一重とはよく言ったもので、とっぴょうしもないことをする変わり者は多い。だがみんな気のいい友人ばかりだ。
面白くなった陽介は、スマホを手に取るとそこに書かれてあった住所をマップに打ち込んでみた。てっきり遊びの誘いかと思ったが、予想外の場所が表示される。
「病院?」
検索された場所には、都内にある大きな大学附属病院が示されていた。
「なんでこんな……」
怪訝な表情になった陽介は、次の瞬間、は、と目を見開く。
もう一度その紙とスマホを見比べると、それを握りしめたまま陽介は部屋を飛び出した。
☆
「なんだ? これ」
中には、どこかの住所とS901の英数字。
(諒は何も言ってなかったし、こういう凝った真似をするのは、加藤か……酒井かな?)
大学の友人を何人か思い浮かべてみる。紙一重とはよく言ったもので、とっぴょうしもないことをする変わり者は多い。だがみんな気のいい友人ばかりだ。
面白くなった陽介は、スマホを手に取るとそこに書かれてあった住所をマップに打ち込んでみた。てっきり遊びの誘いかと思ったが、予想外の場所が表示される。
「病院?」
検索された場所には、都内にある大きな大学附属病院が示されていた。
「なんでこんな……」
怪訝な表情になった陽介は、次の瞬間、は、と目を見開く。
もう一度その紙とスマホを見比べると、それを握りしめたまま陽介は部屋を飛び出した。
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