*
その日の夜も、私は寝る支度を済ませるといつものようにユートピアにログインして、メンバーと一緒にミッションに出かけていた。
今日は魔物の討伐ミッションだった。
村の畑を荒らしているらしく、出没ポイントの畑に行けばすぐに見つかった。ユートピアの魔物は、決まって真っ黒い姿をしている。その形や大きさはさまざまだが、とにかく黒い。そして炎のように、ゆらゆらとしている。
今日の魔物は、イノシシのようなシルエットをした魔物が十数匹だった。
私たちは、村から離れるように魔物を誘導して攻めていく。逃げる魔物を追いかける形で戦っていると、そのうちの一匹が群れからそれて違う方向に逃げていった。
『漱石ッ! 逃げたヤツ追って!』
「リョーカイ!」
つかさに言われて、私はその後を一人で追うも、逃げ足が速い。
討伐ミッションは、一度出くわした魔物は全て倒さなければクリア扱いにはならないため、この魔物もなにがなんでも倒す必要がある。
コントローラーを操作して走りながら、徐々に魔物との距離を詰めていき射程距離に入ったそれを、手に持っていた弓を構えて狙いを定めて打つ。
しかし、私の放った矢は空を切る。魔物は左右にシュッシュッと飛び跳ねながら素早く駆けていってしまう。
(あーもう、ちょこまかと! イノシシの癖に動きが早いじゃんか)
『おい、漱石。そっちはどうだ』
焦る私の耳に猫太の声が届く。
『こっちは全部仕留めたぞ』
どーだ、と言わんばかりのその声音にイラっとしながらも、余裕のない私は「今追ってるとこ!」とだけ返して目の前の獲物に集中する。
「すばしっこいんだから!」
走りながら矢を取り弓を構え、標準を合わせて打つ、というのを瞬時にやるコマンド操作がなかなか複雑で思うようにいかず、なかなか的に当たらない。
『エイムの腕が試されるな』
『ミッションクリアは漱石にかかってる!』
「プレッシャーかけないでよっ」
『だって事実だしー』
今日はメンバーが全員揃っていた。つかさも大福もナオミも声が笑っている。みんな私のエイムがよくないことを知っているんだから意地が悪い。
「ちょっと、合流して手伝おうって気はないわけ?」
『えー、もう追いつかないでしょ』
『うーん、先回りできるような所じゃないし』
『漱石がやるしかないんじゃね』
(くっそー!)
みんなから次々にあしらわれて、私は悔しさに歯を食いしばった。
「みんな酷過ぎ、……うわぁっ――――」
それは、一瞬の出来事。
さっきまで少し離れた先を走っていたはずの魔物が、私の目の前にまで迫っていた。逃げるばかりで攻撃してくるなんて頭にもなかった私は、防御も取れずに急停止のコマンドをとっさに打つ。しかしスピードが出過ぎていたせいで、私のアバターはバランスを崩して尻もちをついてしまう。
逃げるばかりだった魔物のせいで、魔物が本来人を襲うものだという事を失念していた。
(だめだ、コマンドが間に合わない……!)
コントローラーを握る手に汗がじわりと滲む。
一撃を受けたところで死にはしないし、死んだとしてもリスポーンするだけだから構わない。それでも、せっかくのミッションが台無しになってしまうと思うと私はなんとしてもこの目の前の魔物を倒さなければ、と焦った。
もう少しでぶつかりそうになる魔物を前に、私は目を閉じる。
――――ブシュッ
(……あれ……?)
やってくるはずの打撃音もなければ、攻撃を受けた時のコントローラーの振動も訪れない。不思議に思い、ゆっくりと目を開ければ、目の前には横たわる魔物の姿があった。
イノシシ型の魔物の頭部に私が放ったと思われる矢が綺麗に刺さっていた。
(え、今弓打ったの私……だよね……。いやでも、コマンド、完璧間に合わなかったけど……?)
またバグか何かだろうか、と不思議に思っていると、
『おーい、漱石、大丈夫かー?』
『漱石ー、早く帰ってきてー』
猫太とナオミの声がスピーカーから耳に届く。
「あ、あぁ、ごめん、やっと倒せた」
私は、立ち上がると弓を構えて横たわる魔物に止めの一発をお見舞いする。その衝撃でビクンと体を揺らした魔物は、そのまま息絶えてシューっと音を立てながら蒸発していくように消えていった。
ミッションの成功を告げる『Mission Complete』の文字が画面に表示されて、報酬が配られる。前回の遺跡では、私だけこの文字が表示されなかったという謎のバグが生じていたわけだけど、ボイスチャットの修復後にはインベントリにはちゃんと報酬が入っていたからよかった。
『よくやった!』
『さすが漱石!』
「でしょ、もっと褒めて!」
みんなの声に、私も喜びを表した。
(さっきのはたぶん、バグかな)
最近バグが多くないか、と思わないでもないが、バグのおかげでミッション成功できたから結果オーライだろう。
少しモヤっとしながらも、私は自分のせいでミッションがダメにならずに済んだ安心感と、やり遂げた達成感で興奮冷めやらぬままホームに帰宅して、みんなと一緒になって喜んだ。
「――さてと、今日もミッションお疲れさまでしたー!」
『おつかれーい』
『お疲れさま!』
今日は、月一で開催する反省会の日だった。
と言っても、そんなかしこまったものじゃなくて、月末のどこかでミッションの後にみんなで活動を振り返るお疲れさま会だ。来月の頭に期末試験を控えているため、今月は少し早めの開催となった。
『今月もなかなかの成果だったよね、猫太』
エルフ姿のつかさが言う。
『そうだよなー! 誰かさんの迷子事件を除けば調子よかったよな』
「いや、だからそれはごめんってー! 私だって急にボイチャ使えなくなってビビったんだってば」
遺跡ミッションでの事件を掘り返されて弁明すれば、周りから笑いが沸く。
(猫太のやつ、いっつも私をいじって笑いを取るんだから……)
私は猫太に恨みのこもった視線を送った。
『まぁまぁ、ミッションはクリアしたんだし結果オーライだよね。それに今日のミッションは漱石のナイスプレイのおかげだったよ』
「大福優しい……いつもありがとう! 大好き!」
もう抱きついて頬ずりしたいくらい、嬉しい。
「それに比べて猫太ときたら~!」
『おーおー、なんとでも言え』
「そんなんじゃ、いつまで経っても彼女出来ないわよ」
『いつ俺が彼女欲しいなんて言ったよ』
『――はいはい、そこまで。夫婦喧嘩は他でやって』
「『夫婦じゃない!』」
『息ピッタリ!』
あはははは、と私と猫太以外の三人に笑われた。
『あ、てかさー、例の意識不明のニュースのせいで、あたしパソコン取り上げられそうなんだけどぉ』
そう言ったナオミは、最近スキンを変えていつの間にか金髪美女から茶髪幼女に変わっていた。ロリータ調のフリフリワンピースの可愛いドール系スキンで、最近発売された課金スキンだ。見た目と喋り方のギャップがすごくて脳がバグを起こしそうだ。
『僕も親から心配されてるよ。あれからもちょいちょいニュースでやってるしね』
『でも、意識不明になったやつは事故じゃないって噂だよね』
つかさの言っている意味が分からなくて私は「事故じゃないってどういうこと?」と聞き返した。
『意識不明になった人はみんな自殺願望があった人たちだって話』
『あ、それ僕も聞いた。望んで意識不明になって、意識だけが今もこの世界で生きてるって噂』
『自分で望んでって、どうやってやるんだ?』
猫太の疑問に私も大きく頷いた。自分で意識不明になるなんて話は聞いたことがない。
『僕が聞いた話だと、裏ルートの裏ミッションをクリアすると一生この世界で生きられるようになるって……』
『えー! 一生この世界とか神じゃん。あたし自殺願望ないけど、うらやまー』
(一生、この世界で……)
これまで何度も望んできた夢のような話に思いを馳せる。誰もいがみ合うことのない平和な世界。
(そんな世界で私も生きられたら……、どんなに幸せだろう)
「ね、ねぇっ、その裏ルートって何?」
『なになに、漱石めっちゃ食いつくじゃん! もしかして興味あるの?』
あははは、とナオミが笑ったけど私の顔は強張る。
『おい、冗談もそのくらいにしとけよ漱石。しゃれになんねえ』
「や、やだなぁ、冗談だよ。ただ知りたいだけだってば」
本当はめちゃくちゃ知りたい。後で大福にでもこっそりDMを送ろうかなとよこしまな考えが頭を過ぎる。そんな私に気づいたのか、大福が口を開いた。
『僕も詳しくは知らないんだけどね、一定条件を満たすと現れる隠しダンジョンがあって、それが裏ルートの始まりで裏ミッションって呼ばれてるよね』
『そうそう、本来の<悪意を浄化させてユグドラシルを守る>っていうのが正規ルートで、裏ルートは、そのユグドラシルを破壊するっていう真逆のエンドを目指すっていう話だよね』
「あぁ、ユートピアのプレイヤー全員が正規ルートを辿ってるわけじゃないって話がこれだったんだ!」
前に、はぐらかされたままだった話を思い出した。プレイヤーは増えているのにユグドラシルの浄化が進まない、むしろ悪化してないか、って話の時に猫太が言っていたやつだ。
「裏ルートの話、初めて聞いた……。え、じゃぁ、その意識不明の人たちはこの世界でユグドラシルを破壊しようとしてるの?」
『さぁ……そこまではわからないしあくまでも噂でしかないからね……』
『はいはい、この話は終わり! 反省会の続きやるぞー』
その場は猫太によって納められて、いつもの反省会が行われた。改善点と今後の方針などを簡潔に決めてその場はお開きとなりみんなでログオフした。
その日の夜も、私は寝る支度を済ませるといつものようにユートピアにログインして、メンバーと一緒にミッションに出かけていた。
今日は魔物の討伐ミッションだった。
村の畑を荒らしているらしく、出没ポイントの畑に行けばすぐに見つかった。ユートピアの魔物は、決まって真っ黒い姿をしている。その形や大きさはさまざまだが、とにかく黒い。そして炎のように、ゆらゆらとしている。
今日の魔物は、イノシシのようなシルエットをした魔物が十数匹だった。
私たちは、村から離れるように魔物を誘導して攻めていく。逃げる魔物を追いかける形で戦っていると、そのうちの一匹が群れからそれて違う方向に逃げていった。
『漱石ッ! 逃げたヤツ追って!』
「リョーカイ!」
つかさに言われて、私はその後を一人で追うも、逃げ足が速い。
討伐ミッションは、一度出くわした魔物は全て倒さなければクリア扱いにはならないため、この魔物もなにがなんでも倒す必要がある。
コントローラーを操作して走りながら、徐々に魔物との距離を詰めていき射程距離に入ったそれを、手に持っていた弓を構えて狙いを定めて打つ。
しかし、私の放った矢は空を切る。魔物は左右にシュッシュッと飛び跳ねながら素早く駆けていってしまう。
(あーもう、ちょこまかと! イノシシの癖に動きが早いじゃんか)
『おい、漱石。そっちはどうだ』
焦る私の耳に猫太の声が届く。
『こっちは全部仕留めたぞ』
どーだ、と言わんばかりのその声音にイラっとしながらも、余裕のない私は「今追ってるとこ!」とだけ返して目の前の獲物に集中する。
「すばしっこいんだから!」
走りながら矢を取り弓を構え、標準を合わせて打つ、というのを瞬時にやるコマンド操作がなかなか複雑で思うようにいかず、なかなか的に当たらない。
『エイムの腕が試されるな』
『ミッションクリアは漱石にかかってる!』
「プレッシャーかけないでよっ」
『だって事実だしー』
今日はメンバーが全員揃っていた。つかさも大福もナオミも声が笑っている。みんな私のエイムがよくないことを知っているんだから意地が悪い。
「ちょっと、合流して手伝おうって気はないわけ?」
『えー、もう追いつかないでしょ』
『うーん、先回りできるような所じゃないし』
『漱石がやるしかないんじゃね』
(くっそー!)
みんなから次々にあしらわれて、私は悔しさに歯を食いしばった。
「みんな酷過ぎ、……うわぁっ――――」
それは、一瞬の出来事。
さっきまで少し離れた先を走っていたはずの魔物が、私の目の前にまで迫っていた。逃げるばかりで攻撃してくるなんて頭にもなかった私は、防御も取れずに急停止のコマンドをとっさに打つ。しかしスピードが出過ぎていたせいで、私のアバターはバランスを崩して尻もちをついてしまう。
逃げるばかりだった魔物のせいで、魔物が本来人を襲うものだという事を失念していた。
(だめだ、コマンドが間に合わない……!)
コントローラーを握る手に汗がじわりと滲む。
一撃を受けたところで死にはしないし、死んだとしてもリスポーンするだけだから構わない。それでも、せっかくのミッションが台無しになってしまうと思うと私はなんとしてもこの目の前の魔物を倒さなければ、と焦った。
もう少しでぶつかりそうになる魔物を前に、私は目を閉じる。
――――ブシュッ
(……あれ……?)
やってくるはずの打撃音もなければ、攻撃を受けた時のコントローラーの振動も訪れない。不思議に思い、ゆっくりと目を開ければ、目の前には横たわる魔物の姿があった。
イノシシ型の魔物の頭部に私が放ったと思われる矢が綺麗に刺さっていた。
(え、今弓打ったの私……だよね……。いやでも、コマンド、完璧間に合わなかったけど……?)
またバグか何かだろうか、と不思議に思っていると、
『おーい、漱石、大丈夫かー?』
『漱石ー、早く帰ってきてー』
猫太とナオミの声がスピーカーから耳に届く。
「あ、あぁ、ごめん、やっと倒せた」
私は、立ち上がると弓を構えて横たわる魔物に止めの一発をお見舞いする。その衝撃でビクンと体を揺らした魔物は、そのまま息絶えてシューっと音を立てながら蒸発していくように消えていった。
ミッションの成功を告げる『Mission Complete』の文字が画面に表示されて、報酬が配られる。前回の遺跡では、私だけこの文字が表示されなかったという謎のバグが生じていたわけだけど、ボイスチャットの修復後にはインベントリにはちゃんと報酬が入っていたからよかった。
『よくやった!』
『さすが漱石!』
「でしょ、もっと褒めて!」
みんなの声に、私も喜びを表した。
(さっきのはたぶん、バグかな)
最近バグが多くないか、と思わないでもないが、バグのおかげでミッション成功できたから結果オーライだろう。
少しモヤっとしながらも、私は自分のせいでミッションがダメにならずに済んだ安心感と、やり遂げた達成感で興奮冷めやらぬままホームに帰宅して、みんなと一緒になって喜んだ。
「――さてと、今日もミッションお疲れさまでしたー!」
『おつかれーい』
『お疲れさま!』
今日は、月一で開催する反省会の日だった。
と言っても、そんなかしこまったものじゃなくて、月末のどこかでミッションの後にみんなで活動を振り返るお疲れさま会だ。来月の頭に期末試験を控えているため、今月は少し早めの開催となった。
『今月もなかなかの成果だったよね、猫太』
エルフ姿のつかさが言う。
『そうだよなー! 誰かさんの迷子事件を除けば調子よかったよな』
「いや、だからそれはごめんってー! 私だって急にボイチャ使えなくなってビビったんだってば」
遺跡ミッションでの事件を掘り返されて弁明すれば、周りから笑いが沸く。
(猫太のやつ、いっつも私をいじって笑いを取るんだから……)
私は猫太に恨みのこもった視線を送った。
『まぁまぁ、ミッションはクリアしたんだし結果オーライだよね。それに今日のミッションは漱石のナイスプレイのおかげだったよ』
「大福優しい……いつもありがとう! 大好き!」
もう抱きついて頬ずりしたいくらい、嬉しい。
「それに比べて猫太ときたら~!」
『おーおー、なんとでも言え』
「そんなんじゃ、いつまで経っても彼女出来ないわよ」
『いつ俺が彼女欲しいなんて言ったよ』
『――はいはい、そこまで。夫婦喧嘩は他でやって』
「『夫婦じゃない!』」
『息ピッタリ!』
あはははは、と私と猫太以外の三人に笑われた。
『あ、てかさー、例の意識不明のニュースのせいで、あたしパソコン取り上げられそうなんだけどぉ』
そう言ったナオミは、最近スキンを変えていつの間にか金髪美女から茶髪幼女に変わっていた。ロリータ調のフリフリワンピースの可愛いドール系スキンで、最近発売された課金スキンだ。見た目と喋り方のギャップがすごくて脳がバグを起こしそうだ。
『僕も親から心配されてるよ。あれからもちょいちょいニュースでやってるしね』
『でも、意識不明になったやつは事故じゃないって噂だよね』
つかさの言っている意味が分からなくて私は「事故じゃないってどういうこと?」と聞き返した。
『意識不明になった人はみんな自殺願望があった人たちだって話』
『あ、それ僕も聞いた。望んで意識不明になって、意識だけが今もこの世界で生きてるって噂』
『自分で望んでって、どうやってやるんだ?』
猫太の疑問に私も大きく頷いた。自分で意識不明になるなんて話は聞いたことがない。
『僕が聞いた話だと、裏ルートの裏ミッションをクリアすると一生この世界で生きられるようになるって……』
『えー! 一生この世界とか神じゃん。あたし自殺願望ないけど、うらやまー』
(一生、この世界で……)
これまで何度も望んできた夢のような話に思いを馳せる。誰もいがみ合うことのない平和な世界。
(そんな世界で私も生きられたら……、どんなに幸せだろう)
「ね、ねぇっ、その裏ルートって何?」
『なになに、漱石めっちゃ食いつくじゃん! もしかして興味あるの?』
あははは、とナオミが笑ったけど私の顔は強張る。
『おい、冗談もそのくらいにしとけよ漱石。しゃれになんねえ』
「や、やだなぁ、冗談だよ。ただ知りたいだけだってば」
本当はめちゃくちゃ知りたい。後で大福にでもこっそりDMを送ろうかなとよこしまな考えが頭を過ぎる。そんな私に気づいたのか、大福が口を開いた。
『僕も詳しくは知らないんだけどね、一定条件を満たすと現れる隠しダンジョンがあって、それが裏ルートの始まりで裏ミッションって呼ばれてるよね』
『そうそう、本来の<悪意を浄化させてユグドラシルを守る>っていうのが正規ルートで、裏ルートは、そのユグドラシルを破壊するっていう真逆のエンドを目指すっていう話だよね』
「あぁ、ユートピアのプレイヤー全員が正規ルートを辿ってるわけじゃないって話がこれだったんだ!」
前に、はぐらかされたままだった話を思い出した。プレイヤーは増えているのにユグドラシルの浄化が進まない、むしろ悪化してないか、って話の時に猫太が言っていたやつだ。
「裏ルートの話、初めて聞いた……。え、じゃぁ、その意識不明の人たちはこの世界でユグドラシルを破壊しようとしてるの?」
『さぁ……そこまではわからないしあくまでも噂でしかないからね……』
『はいはい、この話は終わり! 反省会の続きやるぞー』
その場は猫太によって納められて、いつもの反省会が行われた。改善点と今後の方針などを簡潔に決めてその場はお開きとなりみんなでログオフした。