よくよく考えて、太陽くんのお誘いを受けようと思った。
 せっかく誘ってもらったんだ。
 それにいっくんとはもうお友だちじゃないか。
 今日の放課後、空いてるって返事しよう。


 ピコン

 聞きなれた通知音。

『12月は12日が空いてるよ』

 いっくんからの遊びの誘いだった。
 お友だちになってから月に一度は遊ぶことにした。
 関係性は、ともかくネッ友とこんなに長く関係を保てるなんてうれしい。

 立て続けにもう一度通知音がなる。

「……え!」

 思わず携帯が手から落っこちそうになった。

『あと、もし空いてたら24、25日も会お?』

 何回も見て確認したメッセージ。
 夢でも幻でもない。
 クリスマスイブとクリスマスの日のお誘いだ。

 なんで、なんで。
 頭の中にはてなが浮かぶ。

 まだ、太陽くんに返事する前ということもあり、こっちにいくことにした。
 太陽くんにはたくさん謝ろう。
 わたしは、わたしだけはまだいっくんのことが好きだから。
 そして心のどこかで誘われるのを期待していたから。
 自分から誘わなかったのは断わられるのが嫌だったから。