そして、それが誤解によるものだったと分かった時の途方もない安堵感と、これまで以上に溢れ出す愛しい気持ちを思い知った。

恋をする感情とは不思議なものだ。
嫉妬という醜い感情でさえも、その皮を剥げば純粋な愛情でしかないのだから。

この難解な感情と、この先も向き合っていかなければならないのか。
重く、それでいてどこか幸せな胸の充足感に喘ぐように吐息し、私は鼓水に囁いた。

「これから先もずっと、ずっと私のそばにいてくれ」

鼓水は小さく頷いて、私に寄り添った。

「もちろんでございます。生涯ずっと、おそばに置かせてください」