ポケットにあの日をしまって
青春・恋愛
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竹久祐/著
- 作品番号
- 1680338
- 最終更新
- 2022/10/19
- 総文字数
- 16,145
- ページ数
- 46ページ
- ステータス
- 未完結
- いいね数
- 0
蒼司side 】
降りしきる雨を見上げて、彼女は笑っていた。
両手を高く、空に向けて、雨に打たれながら。
部活の帰り、寄り道した高台。
俺は傘を差し出すのも忘れ、彼女をみつめていた。
何が嬉しくて、ずぶ濡れで笑っているのか。
彼女をみつめながら、考えていた。
あと数日で4月になるというのに、体の芯まで冷え込む雨の日だった。
声も立てずに笑って、空を見上げた彼女の姿は透き通るほど綺麗だった。
茉莉side】
降りしきる雨に打たれ、何もかも忘れてしまいたかった。
傘も差さずに、思い切り雨に打たれた。
ずぶ濡れになれば、辛さも悲しさも洗い流し、無かったことにしてくれないかと思った。
こはならむ・堂村璃羽×スターツ出版 楽曲コラボコンテスト
応募するつもりだったのに……。
降りしきる雨を見上げて、彼女は笑っていた。
両手を高く、空に向けて、雨に打たれながら。
部活の帰り、寄り道した高台。
俺は傘を差し出すのも忘れ、彼女をみつめていた。
何が嬉しくて、ずぶ濡れで笑っているのか。
彼女をみつめながら、考えていた。
あと数日で4月になるというのに、体の芯まで冷え込む雨の日だった。
声も立てずに笑って、空を見上げた彼女の姿は透き通るほど綺麗だった。
茉莉side】
降りしきる雨に打たれ、何もかも忘れてしまいたかった。
傘も差さずに、思い切り雨に打たれた。
ずぶ濡れになれば、辛さも悲しさも洗い流し、無かったことにしてくれないかと思った。
こはならむ・堂村璃羽×スターツ出版 楽曲コラボコンテスト
応募するつもりだったのに……。
- あらすじ
- 読み終えた本の貸出しカードを確認した。
「小鳥遊」
俺の名前の上にある名前だった。
降りしきる雨にずぶ濡れになっていた彼女をみかけたーーあの日から、俺たちは始まっていたのかもしれない。
彼女と過ごす日々が大事で到底、今は想像できない。
あの日をポケットにしまって、俺たちは……
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