
作品番号 1671979
最終更新 2022/07/10
葵衣を好きになるとわかっていたのなら
わたしは生まれてくる前に、この心を壊していたでしょう
──────────────
世界のすべては、葵衣がいて成り立っていた
わたしの世界の中心にはいつも、葵衣がいた
──────────────
「花奏さえいなきゃよかった」
そう言って葵衣はわたしを抱きしめるから
「葵衣さえいてくれたらよかった」
そう言って、わたしは葵衣を突き放した
この恋心を壊せるのなら
死んでしまったって構わない
そう、おもっていた。