そして、鬼鎮祭当日。
宙は美しい白の巫女装束に着替えて白龍神社の境内にある神楽殿にいた。
「わあ、宙ちゃん綺麗ね。お姫様みたい」
雪が嬉しそうに宙の周りを回った。
「そんなことないよ。代々の巫女が着た貴重な装束だから、そう見えるだけだよ」
武水がやってきた。
「とても、綺麗だ」
真剣な顔で言うものだから宙は照れてしまう。
雪に言ったのと同じ言葉を返しても、
「やはり名家の血を継いでいるからだね」
と、真剣な眼差しを変えることはない。
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