「私一人じゃお金を工面できないから、こうやって毎月援助してもらっているんだよね……」

底辺の物乞い。

先ほどの罵倒が脳裏にちらつく。
その通りだ。
罵られて傷つくのは、もう慣れている。でも――

(どうして私の家はこうなんだろう……)

宙の家も古くから続く歴史ある家だった。
それこそ、白龍神社の一族と肩を並べるほどの有力な陰陽師だったという。

けれども、罪を犯してしまった。