こんなに目をしっかりと合わせたのは、もしかしたら初めてかもしれない。
「俺の方こそ、いつもありがとう、青花……」
「はは、何それー」
 俺は別に、青花の神様になりたい訳じゃない。
 この一瞬が、永遠に続けばいいと思う。ただそれだけ。
 そんな月並みな願いしかできない、無力な人間だ。
 でももう、月並みだって凡庸だって何だっていい。
 願い続けたら、いつか叶う気がして。
 痛みとも取れる感情を、俺はひとつひとつ束ねる。
 ……青花が好きだ。
 胸が、どうしようもなく、苦しくなるくらいに。