私はこの〝キラキラ〟の中にいきなり放り込まれた宇宙人で、今は高校生のコスプレをして紛れてます、という設定で何とか乗りきるか。
さて、ゲーム動画を観ようとスマホを取り出しイヤホンをはめると、何やら視線を感じる。
そりゃあ、コールドスリープしてる女子高生なんて、物珍しいよなあ……。
なんて思いながら視線を避けていると、気づいたら教室に人がいなくなっていた。
「あれ! 皆いない⁉」
私が大声を上げると、ちょうど教室から出ようとしていた男子生徒がビクッと肩を震わせた。
その男子は、長い前髪をバンドマンみたいに下ろしていて、一重の切れ長の瞳をおどおどと泳がせていた。身長は高いけれど、色白でひょろっとしている。
なんか、突っついていじりたくなる雰囲気の生徒だなあ……。
クラスにひとりは必ずいるタイプの根暗そうな男子だ。
「ついていっていい?」
そう言うと、彼はまた目を泳がせながらこくんと頷いたのだ。
「あの、鶴咲さん……。あと二分でチャイム鳴るけど」
ありゃ、意外と私の名前覚えていてくれたのね。
まあ、さっき自己紹介したばっかだし、当たり前か。
「オッケー、走ろう! さん付けじゃなくていいよ。ねぇ君、名前は?」
「神代」
「下の名前は?」
「……禄」
「かみしろろく? 何それ! かっこいい名前。今度ハンドルネームで使ってみようかな」
名前だけ聞くと、よく異世界とかに飛ばされがちな男主人公にも見えてきたな……。
なんかこの人、意外と興味湧いてきたかも。
単純にも名前に惹かれてワクワクしていると、今度は神代君が質問してきてくれた。
「師走が好きって言ってたけど、ゲームよくやるの?」
「うん、せっかくの起きてる一週間も、ゲームばっかりやってるよ」
「それは……いいことなのか」
そう言うと、彼は驚いた表情をする。
分かる分かる。貴重な七日間なのに、何してるんだって話だよね。
でもね、三ヶ月分も新作ゲームがたまっていると、一週間なんて一瞬なんだよ。
「神代君はゲームやらないの?」
「いや、普通にやってる」
何と!
彼の即答に一気に親近感が湧いて、立て続けに質問をした。
「何やってるの? スマホゲーム? RPG? FPS? それともホラゲーとか?」
さて、ゲーム動画を観ようとスマホを取り出しイヤホンをはめると、何やら視線を感じる。
そりゃあ、コールドスリープしてる女子高生なんて、物珍しいよなあ……。
なんて思いながら視線を避けていると、気づいたら教室に人がいなくなっていた。
「あれ! 皆いない⁉」
私が大声を上げると、ちょうど教室から出ようとしていた男子生徒がビクッと肩を震わせた。
その男子は、長い前髪をバンドマンみたいに下ろしていて、一重の切れ長の瞳をおどおどと泳がせていた。身長は高いけれど、色白でひょろっとしている。
なんか、突っついていじりたくなる雰囲気の生徒だなあ……。
クラスにひとりは必ずいるタイプの根暗そうな男子だ。
「ついていっていい?」
そう言うと、彼はまた目を泳がせながらこくんと頷いたのだ。
「あの、鶴咲さん……。あと二分でチャイム鳴るけど」
ありゃ、意外と私の名前覚えていてくれたのね。
まあ、さっき自己紹介したばっかだし、当たり前か。
「オッケー、走ろう! さん付けじゃなくていいよ。ねぇ君、名前は?」
「神代」
「下の名前は?」
「……禄」
「かみしろろく? 何それ! かっこいい名前。今度ハンドルネームで使ってみようかな」
名前だけ聞くと、よく異世界とかに飛ばされがちな男主人公にも見えてきたな……。
なんかこの人、意外と興味湧いてきたかも。
単純にも名前に惹かれてワクワクしていると、今度は神代君が質問してきてくれた。
「師走が好きって言ってたけど、ゲームよくやるの?」
「うん、せっかくの起きてる一週間も、ゲームばっかりやってるよ」
「それは……いいことなのか」
そう言うと、彼は驚いた表情をする。
分かる分かる。貴重な七日間なのに、何してるんだって話だよね。
でもね、三ヶ月分も新作ゲームがたまっていると、一週間なんて一瞬なんだよ。
「神代君はゲームやらないの?」
「いや、普通にやってる」
何と!
彼の即答に一気に親近感が湧いて、立て続けに質問をした。
「何やってるの? スマホゲーム? RPG? FPS? それともホラゲーとか?」