私だけじゃない。仕方ない。受け入れるしかない。何度もそう言い聞かせるしかなかった。
好きな人の話やアイドルの話ではしゃいでいる同世代の子たちは、私とは別の生きもの。
〝あそこ〟にはもう、関わらないで生きていった方が楽だ。
だったらもう、私も好きなことに全力を尽くそう。
そう思った私は、三回目の目覚めでは思いきり開き直り、ゲーム三昧で過ごした。最高だった。久々に心が満たされていく感じがした。
しかし、今まで何も言ってこなかったお父さんが、ゲームばっかりしている私を見て不安になったのか、ついに『次から学校に通いなさい』と言ってきたのだ。
ああ、いつか言われると思っていたけれど、やっぱり言われたか。
本当は学校に行くことを夢見て、頑張って友達をつくってみたいと思っていたけれど、私はもうどうやって同世代の子と話したらいいのか分からない。
だって、はるか遠いキラキラしたものに思えるんだもん。
そんなキラキラした人があふれている場所に行ったって、きっとつらいだけだ。
私の貴重な一週間を、そんな思いをするために使うだなんて、嫌だな……。
でも、お父さんは本気の目をしていたし、おばあちゃんも私に高校生らしい生活を少しでも過ごしてほしいみたいだった。
分からない。もう何も考えたくない。拒否するのも面倒だから、決められるがままに生きていけばいいのかも……。
疲労感に襲われながら、私は目を閉じたのだった。
〇
「鶴咲青花です。趣味は〝師走〟のゲーム実況を観ることです。年に四週間しか起きていられませんが、どうぞよろしくお願いします」
そうして流れに身を任せ、強制的に通わされることになった高校。
いきなり二年生の勉強についていけるはずもないのに、相変わらずお父さんは鬼畜だ。
おばあちゃんは制服姿の私を見て、今朝は目を潤ませていたな。
誰も食いつく訳ない趣味と、誰も突っ込むことのできない病気の説明を交えたテキトーな自己紹介を終えると、私は席に着いた。
担任の先生はほどほどに生徒に興味がない感じで、個人的には嫌いではない。病気のことも、思いきりメモ見てたし。
一週間通ったところで、どうせ教育実習生よりも何倍も早くに顔を忘れられる。
多感な時期の高校生は、興味のあることであふれているだろうから。
好きな人の話やアイドルの話ではしゃいでいる同世代の子たちは、私とは別の生きもの。
〝あそこ〟にはもう、関わらないで生きていった方が楽だ。
だったらもう、私も好きなことに全力を尽くそう。
そう思った私は、三回目の目覚めでは思いきり開き直り、ゲーム三昧で過ごした。最高だった。久々に心が満たされていく感じがした。
しかし、今まで何も言ってこなかったお父さんが、ゲームばっかりしている私を見て不安になったのか、ついに『次から学校に通いなさい』と言ってきたのだ。
ああ、いつか言われると思っていたけれど、やっぱり言われたか。
本当は学校に行くことを夢見て、頑張って友達をつくってみたいと思っていたけれど、私はもうどうやって同世代の子と話したらいいのか分からない。
だって、はるか遠いキラキラしたものに思えるんだもん。
そんなキラキラした人があふれている場所に行ったって、きっとつらいだけだ。
私の貴重な一週間を、そんな思いをするために使うだなんて、嫌だな……。
でも、お父さんは本気の目をしていたし、おばあちゃんも私に高校生らしい生活を少しでも過ごしてほしいみたいだった。
分からない。もう何も考えたくない。拒否するのも面倒だから、決められるがままに生きていけばいいのかも……。
疲労感に襲われながら、私は目を閉じたのだった。
〇
「鶴咲青花です。趣味は〝師走〟のゲーム実況を観ることです。年に四週間しか起きていられませんが、どうぞよろしくお願いします」
そうして流れに身を任せ、強制的に通わされることになった高校。
いきなり二年生の勉強についていけるはずもないのに、相変わらずお父さんは鬼畜だ。
おばあちゃんは制服姿の私を見て、今朝は目を潤ませていたな。
誰も食いつく訳ない趣味と、誰も突っ込むことのできない病気の説明を交えたテキトーな自己紹介を終えると、私は席に着いた。
担任の先生はほどほどに生徒に興味がない感じで、個人的には嫌いではない。病気のことも、思いきりメモ見てたし。
一週間通ったところで、どうせ教育実習生よりも何倍も早くに顔を忘れられる。
多感な時期の高校生は、興味のあることであふれているだろうから。