「んっ……」

(くっ……苦しい……!)

1回目も2回目も、している時は長い時間のように感じられたけど、実際はあっという間だったのだろう、息を止めている間に終わっていた。
だけど、3回目の今。
呼吸のタイミングを必要とする程の長い時間、樹さんにキスされている。
樹さんは、時折唇を軽く離しては

「大丈夫?」
「もっとしていい?」

などと声をかけてくれる。
やはり、私よりもずっと経験があるからなのだろう。

私は、樹さんが唇を離すタイミングで呼吸をすることでいっぱいいっぱいで、樹さんからの問いかけには頷くことでしか答えられなかった。
だから、正直樹さんが何を問いかけているのかまでは、気にしている余裕はなかった。

「……したい……」

と、また樹さんは私に聞いてきたので、内容をきちんと確認しないまま頷いてしまった。
すると、一瞬樹さんの動きが止まったかのように思えたが、その後すぐ、樹さんは私の服の裾から手を入れてきた。
あろうことか、樹さんが触れているのは、空気を入れた風船のようにぱんぱんに膨れた、私のお腹部分。

(なっ……何で……!?)

声を出そうにも、樹さんの唇が私の唇を食べるかのように貪っていて、息だけが樹さんの体内に吸い込まれてしまう。
さらに、樹さんの手がどんどん私の体の上の方まで伸びていき、同時に樹さんの舌が、呼吸をしようと無理やり開けた私の口の中に入ってくる。

「んふっ……!」

(どうしよう、変な声漏れちゃう……)

嫌われないだろうか、などと不安になりながらも、樹さんの舌が私の口の中を掻き回すのを頑張って受け止めるので精一杯だった。
それからすぐだった。
樹さんの手が、私のおろしたてブラの中に入ってきたのは。