俺の変化に真っ先に気づいてくれたのが、ケビン・ミラー。
すでに60代半ばらしいが、俺が知ってる60代よりずっと元気な人。

日本語がとても流暢だったので、ケビンと他の医師との間のコミュニケーションはとても活発に行われており、皆がケビンを慕っていた。

でも俺は、自分から近づくと言うこともした事がなかったので、遠回しに見ているしかできていなかった。

そんな中だったのだ。
ケビンに急に声をかけられたのは。

あまりに突然の事で、フリーズしてしまった俺を

「ちょっとおいで」

と、どこかへ連れていってしまった。