「ごめん……優花」
「え……?」
「変なことしないようにと、思ってた。でも……」

俺は、止められなかった。
心の奥底に無理やり押し込んだ俺の不安と、隠されていた優花のプライベートに触れたという喜びが、俺の興奮を掻き立てたのかもしれない。

もっと、触れたい。
もっと、欲しい。

理性で堰き止めようとしても、本能があっという間に上回る。
ふわふわで、優しい花の匂いがする彼女の肌は、俺を虜にする。

愛しい。
大切にしたい。
だからこそ、1つになりたい。
彼女の体と、魂と。

彼女が俺を受け入れてくれているという好意に甘えて、もっと彼女の秘密を暴こうとした、そんな時だった。

急に真っ暗だったテレビ画面が、色鮮やかになったのは。
エメラルドグリーンが広がっていた。

悲しみと苦しみにもがき苦しんだ俺を受け入れた、ハワイの海だった。