手土産に選んだのは、優花が喜びそうな可愛いスイーツ。
予想通り、優花は、満面の笑みで受け取ってくれた。
それは、俺にとって救いだった。

いつかの謝罪のための、賄賂。
優花に、もっと俺を必要として欲しいという、俺の欲望を叶えるための道具。
そんなケーキを美味しそうに頬張る姿に、胸が痛んだ。

だからだろう。
ちょっとしたトラブルで、優花に押し倒される形になった時、俺は我慢ができなかった。
抱きしめて、キスして……彼女の全てを手に入れたくなってしまった。
彼女の意思はお構いなしに。