コンビニでトイレを借りて、色々とスッキリさせた。
あと数分でも遅れていたら、樹さんの車で大惨事を起こすところだったと思うとゾッとする。
さすがにそのまま出ていくのも忍びなかったので、飲み物をいくつか多めに買ってから、樹さんの車に戻った。
飲み物くらいでお礼になるとは思わなかったので

(水族館代も払わせてもらうようにお願いしよう……)

そう考えながら、助手席の扉を開けた。
それから全力で

「申し訳ありませんでした!」

と謝りながら、お茶を樹さんに渡そうとした。
だけど、樹さんはそのお茶を受け取ってはくれず、代わりに運転席から私の手首を掴んだ。

「早く座って」

そう言った樹さんの声に、ほんの少し険しさが混じっていたのが、少し怖かった。

(樹さん……機嫌悪くなった……?)

予定を狂わせたことで、怒らせてしまったのかもしれない。

「樹さん、ごめんなさい!」

私は急いで助手席に座り、もう1度必死に謝った。
すると、樹さんは急に、私に覆い被さってきた。