だから、この学園の人気者で誰からも愛されている。
……私とは正反対。
グッと湧き上がる嫉妬や憎しみ。
それらが私の胸を黒く渦巻き、どうしようもない衝動に駆られた。
「ミルフィー様もおはようございます!」
「……」
そんな状態の私が返事ができるわけなく、当然のように無視をした。
「まぁ、何ですの。あの態度」
「ソニア様、気になさらないでくださいね。ミルフィー様はいつもああなのですから」
「えぇ、そうですね。皆さん、ありがとうございます」
当然のように愛されているソニア。
私とソニアの何がそんなに違うの……
どうして、私は……
やっぱり許せない……
――気づいたら、やりすぎてしまっていた。
「アイルデア公女、そなたの愚行は度が過ぎる」
ソニアは泣いていて、そのソニアを守るように立つ皇太子殿下。
こちらを物凄い形相で睨みつけている。
ただ単純にソニアが羨ましかった。
そうやって誰からも愛されているソニアが……
それがどんどん悪い方向へと増幅していった。
いつから、私はこんなに……
「何か言いたいことは?」