彼の話によると
彼の母親と父親は
とてもラブラブとのこと。
夜遅いのも
残業があろうがなかろうが
会社帰りに二人で待ち合わせをして
夜デートしてから帰ってくるのが
平日のルーチンらしい。
だから、大体夜の10時過ぎまでは
帰ってこないのが日常だったそうだ。
「今日はほんとどうしたんだよ」
「あら?今日はね、特別な日だから
息子と過ごそうと思っていたの」
彼の母の問いかけに
うんうんと頷く彼の父。
ゴリラの人形みたいに
可愛く思えた。
「そんな話聞いてないんだけど」
「あら、メッセージ送ったのに」
彼がスマホを確認すると
「いきなりすき焼きってなんだよ」
と言った。
「あら?すき焼き好きでしょう?」
「じゃなくて、別に誕生日でもないのに」
彼がめんどくさそうに言うと
「ふふふ。言ってなかったかしら」
と彼の母が、含みがある笑いをした。
「今日は、あなたが生まれるために
とっても大切な日なのよ、ね、あなた」
彼の母親がそう言うと
彼の父親もうんうん、と頷いた。
この時、私が考えていたのは、
普通は誕生日には
家族ですき焼きを食べるものなのか……
ということだけだった。
そういえば、私の前の誕生日って
何してたっけ。
思い出せない。
彼の母親と父親は
とてもラブラブとのこと。
夜遅いのも
残業があろうがなかろうが
会社帰りに二人で待ち合わせをして
夜デートしてから帰ってくるのが
平日のルーチンらしい。
だから、大体夜の10時過ぎまでは
帰ってこないのが日常だったそうだ。
「今日はほんとどうしたんだよ」
「あら?今日はね、特別な日だから
息子と過ごそうと思っていたの」
彼の母の問いかけに
うんうんと頷く彼の父。
ゴリラの人形みたいに
可愛く思えた。
「そんな話聞いてないんだけど」
「あら、メッセージ送ったのに」
彼がスマホを確認すると
「いきなりすき焼きってなんだよ」
と言った。
「あら?すき焼き好きでしょう?」
「じゃなくて、別に誕生日でもないのに」
彼がめんどくさそうに言うと
「ふふふ。言ってなかったかしら」
と彼の母が、含みがある笑いをした。
「今日は、あなたが生まれるために
とっても大切な日なのよ、ね、あなた」
彼の母親がそう言うと
彼の父親もうんうん、と頷いた。
この時、私が考えていたのは、
普通は誕生日には
家族ですき焼きを食べるものなのか……
ということだけだった。
そういえば、私の前の誕生日って
何してたっけ。
思い出せない。