話しかけてきたのは、警官の人。
でも、顔は暗くて分からなかった。

「君たち、高校生だよね?こんなところで何してるの?」

淡々とした声だった。
私は、怖くなってしまった。
急に。

私たちが悪い事をしているのではないかと
思ってしまった。

だから警察の人が
私たちを逮捕しにきたんじゃないかって。

私の手が、急に震え出した。
さっきまでの幸せな気持ちが
急にどこかへ消えてしまった。

どうしよう。
どうすればいい?

そう思っていると

「俺たち、きょうだいなんですよ」

彼が急に、そんな事を言い出した。