全てが終わったあと、彼は大きなため息をつく。
それからすぐ、私をぎゅって抱きしめてくれる。


「すっごく可愛かったよ、羽奏」


って、耳元で囁いてくれる。
私はそうされるのが、大好き。

このまま、死んじゃってもいいって……思うくらい。

「ねえ、刀馬くん」
「何?」

いつもの私なら、言葉は決まってる。


「大好きだよ」


だけど、今日は違う。
言わないといけない。


「私たち、付き合っちゃいけなかったんだよ」


って。


だって、私たちがエッチするのは……



許されないことだと、知ってしまったから。