もう、離れるな 〜地味子×チャラ男の一途すぎる両片思い〜

それから、俺は母親から衝撃の事実を聞いた。

昨日、琴莉の母親が俺の連絡先を聞いてきたこと。

その理由は、琴莉から聞かれたから。


「佐川さんから事故の話を聞いた時、琴莉ちゃんのスマホにナオ宛のメッセージが残されてたって言うから、てっきり一緒に事故にあったんじゃないかって、気が気じゃなかったわよ」

「悪い、1度電話切るわ」


俺は、急いでスマホでラインを確認する。

友だちのところに、琴莉らしき人間の形跡はない。

でも、スマホどころかITに疎い母親が嘘をつくとは到底思えない。

俺は急いで自分のラインアプリを探した。


どこだ。

どこにいる。

琴莉……!?



そうして、探して探して、ようやくわかったこと。

確実なのは、俺は何も操作をしていない。

もし、俺が琴莉の連絡を目にしたら……今度こそ何を犠牲にしても駆けつけてやるつもりだった。

琴莉が俺を求めてくれるなら、ば。


それなのに、どうしてだ。

琴莉らしきアカウントが、勝手にブロックに入れられている。

もちろん、メッセージの受け取った形跡はない。


……何が起きたんだ?

一体琴莉は、俺に何のメッセージを送ったんだ!?